商品先物取引入門
1「商品先物取引」とは?
商品先物取引を一言でいうと、「将来の一定時期に物を受渡しすることを約束して、その価格を現時点で決める取引」です。
商品先物取引では、この約束の期日が来る前にいつでも反対の売買(買い付けていたものは売り付け(転売)、売り付けていたものは買い付ける(買戻し)こと。)をすることで、
その差額を清算して取引を終了することができます(差金決済)。基本的にはこの差金決済による取引が一般的です。
この差金決済を行うことで、手もとに商品が無くても売契約ができ、また買契約をした場合であっても差金決済をすれば商品を受け取らなくてもいいのです。
もちろん実際に商品と代金の交換もできます。このような取引の終了方法を「受渡し決済」と呼び、商品の現物を受け取ることができます。
しかし、一般投資家には穀物など取引単位が大きく、買っても維持できないようなものもあり、受渡し決済を利用するケースは非常に稀と言えます。
商品先物取引の仕組み
「買い」から始めた場合
例えば、ある商品の価格が3,000円のときに買い契約し、2,500円のときに転売をすれば500円の損失となります。(図中❶)
逆に、3,000円で買い契約をし、3,500円のときに転売した場合500円の利益となります。(図中❷)
「売り」から始めた場合
例えばある商品の価格が3,000円のときに売り契約し、2,500円のときに買戻しをすれば500円の利益となります。(図中❶)
逆に、3,000円で買い契約をし、3,500円のときに買戻しをした場合500円の損失となります。(図中❷)