CFDとはどんな取引なのか。わかりやすく解説。
このぺージでは、はじめてCFD取引に参加する方でも理解できるよう、できるだけシンプルにわかりやすく説明しています。
CFDとは、Contract for Differenceの頭文字を取ったもので、日本語では「差金決済(決済)取引」と言われる取引形態です。名称が示すとおり、取引は必ず金銭のやり取りのみで終了するという特徴があります。
これは、現物取引や先物取引にはない特徴です。
例えば株式などの現物取引の場合、買手は株式という現物を購入します。また株式の売手は手持ちの株式を売却することを目的としていますので、株式取引には必ず株式という現物のやり取りが伴っています。先物取引の場合はどうでしょう。先物取引も、現物の受け渡しを基本としておこなわれています。例えば、穀物の商品先物取引であれば来年の〇月に50トンのトウモロコシを買う(売る)という取引をおこなっており、途中で反対売買しない場合、現物を受渡しが必要です。先物取引の場合、個人投資家は取引期限より前に決済(反対売買)してしまうのであまり実感はないかもしれませんが、商社など実物を取扱う業者は、最終的に現物の受渡しを想定して取引をおこなっています。
それに比べるとCFDはとてもシンプルな取引です。CFD取引はあくまで金銭のやり取りのみを前提としていますので、ある程度の「お金」さえ持っていれば誰でも簡単に取引することができます。現物取引にはない手軽さがCFDの利点のひとつです。
CFDは証拠金で取引できる
CFDでは、使用されるお金のことを「証拠金」と呼んでいます。冒頭でお伝えしたとおり、CFDは、金銭のやり取りのみを目的とした取引なので、最初から最後まで「現物」のやりとりが登場することはありません。例えば東京金融取引所がおこなっているアメリカの株価指数「Nasdaq100」を取引対象としたCFD「NASDAQ-100リセット付証拠金取引」の場合、一枚だけ取引するのであれば4,800円以上の資金を証券会社に預託すると、取引に参加することができます(2022年10月14日現在)。
Nasdaq100はNasdaq市場に上場する企業の中から時価総額上位100銘柄(金融を除く)によって構成された株価指数です。日本でも人気のアップル、マイクロソフト、アマゾン、メタ(Facebook)、アルファベット(Google)など超巨大IT企業が構成上位を占めています。日本国内でも米国株を取扱う証券会社があるので、そのような証券会社に口座をつくれば、直接米国株投資が可能ですが、そのためには、円をドルに換えるなどちょっとした手間と知識が必要です。CFDは、そんな手間をかけたくない方に適した金融商品なのです。
店頭CFDと取引所CFD(くりっく株365)
CFDが持つ意味合いは「差金決済取引」。ただそれだけです。取引は金銭のやりとりで終了することが共通の決まり事ですが、それ以外の取引ルールは取扱う証券会社によって異なります。
本来、Nasdaq100はアメリカの株価指数なのでドル建ての取引です。ドル建ての取引を円で購入するためには、円をドルに換える必要があります。また、売却した際には、ドルを円に戻す必要があるので、為替変動の影響を受けるはずです。
ところが、取引所CFD(くりっく株365)など一部の取引では、為替変動の影響を受けない仕様になっています。
CFDだからできるシンプルな商品仕様
取引所CFD(くりっく株365)におけるNasdaq100の取引単位は、次のとおりです。
「NASDAQ100の指数値 × 10円」
CFDは価格変動によって生じた値ざや(差)を金銭(金)のやり取りによって決済する取引なのでドル建ての株価指数値に日本円の10円を掛けたものが取引対象だったとしても特に問題はありません。
「11,000ポイント × 10円」
2022年10月14日時点でのNASDAQ100の値は11,000ポイントなので11,000ポイントに10円を掛けた110,000円が想定元本になります。取引所CFD(くりっく株365)は110,000円の取引を4,800円という少額で取引できるとても資金効率が良い取引だと言えるでしょう。このような取引の事をレバレッジ取引と言います。
※取引所CFD(くりっく株365)は、東京金融取引所でおこなわれているCFDなので、いずれの証券会社を通じて行っても基本的な商品仕様は変わりませんが、ロスカットや必要証拠金については、取り扱う証券会社によって異なります。また、店頭CFDにおいては、仕様そのものが証券会社によって異なります。詳しくは、各証券会社にお問合せください。
まとめ
CFDは、現物のやり取りを伴わない差金決済取引です。証拠金という少額の資金で手軽に始められるというメリットがありますが、レバレッジ取引なので証拠金管理がとても重要になってきます。
また、取引はハイリスク・ハイリターンな取引なので、証券総合口座などとは、分離して管理されるのが一般的です。そのため、取引に参加するためには、各証券会社にて適合性の審査がおこなわれますのでご注意ください。
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※2022年10月時点での情報となります。