対ドル?クロス円?通貨ペアの特性
どの通貨から取引すればいい?通貨ペアの特性を知ろう!
FX取引は株取引とは異なり、比較的日常生活に馴染みがあって取っつきやすいという傾向にあります。普段ご覧になるテレビのニュースなどでも、ドル円レートやユーロ円レートなどを目にする機会も多く、株式の個別銘柄を選ぶより分かりやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?
ただし馴染み深さと取引のしやすさは別問題
為替市場ならではの取引の仕組みはもちろんのこと、その通貨の特性や変動要因などを把握しておく必要があることは言うまでもありません。このページでは、そんな各国通貨の特徴や為替レートの変動要因などをご紹介していきます。
まず、基本となるのが基軸通貨となる米ドル(USD)
為替市場においても基本的には対ドルでの取引が大半を占めますので、ユーロ円やポンド円といった俗にいうクロス円の取引はメジャーではありません。ユーロ円などは銀行間でも取引があるかもしれませんが、ポンド円やオージー円などはほとんど取引がなく、クロス円の為替レートは
対ドルレートの掛け算で算出されている
※一部の通貨で割り算の場合もあります
といった点を理解しておく必要があります。
つまり、ユーロ円やポンド円といったクロス円相場の動向を捉えるうえでは
ドル/円レート
ユーロ/ドルレート
ドル/円レート
ポンド/ドルレート
をそれぞれ考慮する必要があるのです。
もう少し分かりやすく説明すると、例えばポンド円レートの計算については
例)
ドル円:135.35円
ポンドドル:1.1945
こちらを掛け算した値がポンド円のレートということになります。
135.35×1.1945=161.61円
逆にカナダ円やスイス円などは、対ドルでのレート表記が
ドル/カナダ
ドル/スイス
となりますので割り算をすることで対円レートを算出することができるのです。
馴染みのあるクロス円ほど難易度が高い!?
このように、対ドルでの通貨ペアはストレート通貨と呼び、クロス円のように掛け算・割り算をしてレートを算出する通貨ペアをクロス通貨と呼びます。
仮にポンドに良好な材料が出て値上がりしていたとしても、
ドル円が下落していればポンド円も下落する
ということを理解しておくことが重要。
決してドルの下落につられて安くなっている訳ではなく、上記のように掛け算になっているゆえにそのようなことになるのです。もちろん、ポンドドルが上昇し、ドル円も上昇すれば、ポンド円は相当に上昇する形となりますが、ポンドが相当に上がっているのに、ドル円が急激に円高に振れてしまえば、ポンド円も当然下落するのです。
例)
ドル円:130.50円(円高に振れる)
ポンドドル:1.2200(ポンド高に振れる)
ポンド円:159.21円(ポンド円は下落)
※ポンドが上昇したからと言って必ずしもポンド円が上がるわけではない。
FX取引における取扱い通貨は、大きく分けてドル円などの対ドル通貨およびクロス円に分類されますが、ドル/円やユーロ/ドルといったストレート通貨は2国間の通貨動向に左右されるのに対して、ポンド円やオージー円などのクロス円は、ドル/円の動きとポンド/ドルやオージー/ドルなどの動向を見通す必要があるので、
相対的に難易度が高い通貨ペア
ということを覚えておく必要があります。
はじめてのFX取引ともなると、どうしても馴染みのある対円でのクロス円取引に重きを置きがちですが、為替市場には上記のような特徴がありますので、こうした重要なポイントをしっかりと押さえたうえで取引することが肝要です。
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※2022年7月時点での情報となります。