世界の中央銀行
為替市場が注目する各国の中央銀行
為替レートは様々な要因で変動することは言うまでもありません。
各国が公表するGDPや消費者物価などの経済指標はもちろんのこと、株式市場の動向、世界的な地政学リスクの高まりなど、さまざまな経済要素や背景を受け、市場心理がどのように傾くかを常に把握しておくことが、為替市場の動きを掴むポイントのひとつと言えます。
そのなかでも多くの市場参加者が注目するのが
各国中央銀行の金融政策動向
各国で異なる景況判断を元に政策金利を決定しているのが中央銀行で、日本国内では日銀がそれに当たります。例えば、その国のインフレ傾向が強まれば政策金利を引き上げたり、逆に景況感が悪化見通しであれば政策金利を引き下げ、市中のキャッシュフローを刺激して経済を活性化するといった具合です。
各国の中央銀行は、金融政策で国内景気をハンドリングしており、
政策金利の引き上げ・引き下げによって為替市場が大きく動く
という点は押さえておきたいポイント。
個人投資家と言えど、FX参加者であれば各国の中央銀行と定期開催される金融政策決定会合の開催スケジュール、会合後のプレスリリース時間などは最低限抑えておく必要があります。
もっと深堀すれば、各国中央銀行の総裁をはじめ、ボードメンバーの経済スタンス(タカ派なのかハト派なのか?など)なども把握しておくとベストですが、このページでは基本編として、各国の中央銀行と金融政策決定会合についてご紹介いたします。
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FXプレイヤーなら知っておきたい金融政策決定会合
早速ですが、各国の中央銀行と開催される金融政策決定会合についてご紹介します。
≪日本≫
中央銀行:日本銀行(BOJ)
金融政策決定会合:金融政策決定会合(MPM)
日本の中央銀行である日銀は、総裁1名・副総裁2名・審議委員6名で構成され、年8回金融政策決定会合が実施されています。政策金利の公表および議事要旨の公表に一定の注目が集まりますが、長きに渡るデフレかつ超低金利政策によって、市場での注目度やインパクトは限定的となりつつあります。
金融政策決定会合の開催スケジュールなどは下記日本銀行サイトにてご確認いただけます。
※参考リンク「日本銀行:金融政策決定会合の運営・開催日程等」
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm/
≪米国≫
中央銀行:FRB
金融政策決定会合:FOMC
米国の中央銀行に該当する連邦準備制度「FRB(The Federal Reserve Boardの略)」。
中央銀行総裁にあたる議長や副議長、理事については米大統領が指名します。年8回開催される金融政策決定会合は「FOMC」(Federal Open Market Committeeの略)と呼ばれ、FRB理事7人と各連邦準備銀行総裁5人の計12名でメンバーが構成されます。
FOMCは為替市場のなかでは最も重要なイベントとして位置付けられており、世界経済に対する影響力はもちろんのこと、金融政策決定会合の結果、内容次第では、為替・株式相場が大きく変動することも珍しくありません。
金融政策決定会合の開催スケジュールなどは下記FOMCサイトにてご確認いただけます。
※参考リンク「FOMC:Meeting calendars, statements, and minutes 」
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomccalendars.htm
≪欧州≫
中央銀行:ECB
金融政策決定会合:政策理事会(Governing Council)
ユーロ加盟国を総括する欧州中央銀行(ECB)は、総裁1名・副総裁1名、4名の理事と各国の中央銀行総裁で構成され、中央銀行理事としては最大数のメンバーを誇ります。金融政策決定会合は6週間ごとに開催され、ユーロ全体に関する政策金利のほか、金融政策の基本的方針を決定しています。
ECBは、日本や米国と異なりユーロ圏の複数の国々から構成される中央銀行となりますので、他国の中央銀行とは異質な側面もありますが、物価上昇率2%という中長期的物価目標を掲げつつ、各国の中央銀行が公開市場操作等のオペレーションを行っています。
金融政策決定会合の開催スケジュールなどは下記ECBサイトにてご確認いただけます。
※参考リンク「ECB:Schedules for the meetings of the Governing Council 」
https://www.ecb.europa.eu/press/calendars/mgcgc/html/index.en.html
≪英国≫
中央銀行:BOE
金融政策決定会合:金融政策委員会(MPC)
1694年設立という歴史ある中央銀行であるBank of England。そのBOEが構成する金融政策委員会(MPC)は、総裁1名・副総裁3名、その他理事や委員5名で構成され、他の主要国同様に年8回実施されます。MPCが公表する政策金利は金融市場に与えるインパクトも大きく、特に英ポンドの為替レートの変動要因となるため、市場でも高いの注目度を集めています。
かつての基軸通貨だっただけに取引量も多く、対日本円での為替レートも相対的に変動幅が大きいのが特徴です。
金融政策決定会合の開催スケジュールなどは下記BOEサイトにてご確認いただけます。
※参考リンク「BOE:Monetary Policy Committee」
https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy/upcoming-mpc-dates
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