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雇用統計と雇用情勢サマリー表のギャップが広がる

2022年12月05日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

先週末発表された米雇用統計・非農業部門雇用者数は、前予想の20.2万人増を上回る26.3万人増でした。

今回の結果をグラフにすると次のようになります。

グラフ1.米・非農業部門雇用者数

出典:米労働省

結果は26.3万人増でした。過去12ヶ月と比較すると26.3万人増という結果は、最も少ない増加人数でした。

グラフ2.米失業率

出典:米労働省

失業率は、先月と変わらず3.7%でした。失業率は今年の2月以降3%台で落ち着いています。
さて、私は、先週末のコラムで、今回の雇用統計は、大幅に悪化するとの予想を立てましたが、そうなりませんでした。大変失礼しました。

バックナンバー:今年最後の雇用統計、サプライズはあるのか。

予想の根拠としていたのが「雇用情勢サマリー表 A(季節調整済み)」です。

雇用情勢サマリー表 A(季節調整済み)は、雇用統計が発表される米労働省のホームぺージで人口、労働者数、雇用者数、失業者数、失業率など労働市場に関する主要なデータがまとめられています。先月発表された時点で、雇用者数が32.8万人減少し、失業者数が30.6万人増加していましたので、それが数字として反映されることを期待しましたがそうならなかった訳です。

ちなみに今回発表された結果は次のとおりでした。

表1.雇用情勢サマリー表 A(季節調整済み)

2021年11月 2022年9月 2022年10月 2022年11月 増減
人口 262,029 264,356 264,535 264,708 173
労働者人口 162,126 164,689 164,667 164,481 -186
雇用者数 155,324 158,936 158,608 158,470 -138
失業者数 6,802 5,753 6,059 6,011 -48
失業率 4.2 3.5 3.7 3.7 0

出典:米労働省

10月と11月のデータを比較すると、人口が17.3万人増加しているのに対して労働者人口が18.6万減少しました。人口が増えたのに労働者人口が減っているということは、失業したにも関わらず働く意欲が無い人が増えたことを表しています。実際、11月のデータは、先月と比べて雇用者数が13.8万人減少しているにも関わらず、失業者数が4.8万人減少していました。仕事を失ったのに仕事を探していない人が9万人もいる訳です。

9月と比べれば労働者人口が20.8万人減少し、雇用者数が46.6万人減少したことになりますね。

先週末公表された雇用統計と雇用情勢サマリー表 A(Employment Situation Summary Table A)との間に生じたギャップはどのタイミングで埋められるのでしょうね。

来月も雇用統計に注目です。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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