皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
5月も中旬に差し掛かり、徐々に気温が上昇してきています。
東京ではまだ「冷房」を入れるほどの気温にはなっていませんが、もう少し暑くなってくるとエアコンに頼らざるを得ない状況になってしまいますよね。
今年は新しいエアコンに買い替えて節電しようと考えている方もいらっしゃると思いますが、以前このコラムで調べた結果、エアコンのエネルギー効率は2005年から2019年の14年間で13%しか省エネされていませんでした。
資料.主要家電製品のエネルギー効率の変化
出典:エネルギー白書
バックナンバー:電気への依存度とエネルギー消費
ものすごく古いエアコンを利用していない限り、新型のエアコンに買い替えることによる節電効果は、実はそれほど期待できません。
消費者としては「省エネ」とか「電気料金」といったワードが気になってしまいますが、5月16日に開催された「物価問題に関する関係閣僚会議」にて、主要電力会社7社の規制料金の改定が了承されてしまいました。
各社の電気料金は次のとおりです。
北海道電力 18,885円(+21%)
東北電力 17,852円(+24%)
東京電力EP 16,522円(+14%)
北陸電力 15,879円(+42%)
中国電力 16,814円(+29%)
四国電力 16,123円(+25%)
沖縄電力 19,397円(+38%)
※30A・400kWh/月あたり
出典:特定小売供給約款の変更認可申請に係る査定方針-経済産業省
申請前と比べて東京電力EPの電気料金が14%上昇したのに対して、北陸電力の上昇率は42%と高いものでした。これは北陸電力の改定前電気料金が安かったために生じた差異です。
これにFIT賦課金、燃料費調整(見込)、激変緩和措置などレベニューキャップ制度の導入に伴う託送料金の改定を加味したのが次の料金です。
北海道電力 14,609円
東北電力 12,285円
東京電力EP 12,190円
北陸電力 11,647円
中国電力 12,402円
四国電力 11,931円
沖縄電力 14,681円
※30A・400kWh/月あたり
出典:特定小売供給約款の変更認可申請に係る査定方針-経済産業省
エネルギー価格の負担軽減策などの効果もあり、一般標準世帯の電気料金はいずれも1万円台前半の金額に落ち着いています。
電気料金の値上がりは、私達消費者の生活に大きく影響している訳ですが、企業も電気を利用しています。工場を動かすためには電気が必要ですし、オフィスで使っているPCやサーバに関しても電気が無ければ利用できません。
電気料金の値上がりは、消費者物価指数や生産者物価指数にも大きな影響を及ぼすため、この先、消費の縮小や生産・販売コストの増加を引き起こす可能性があります。どの程度物価に影響するのか、注視したいと思います。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
・物価問題に関する関係閣僚会議