FX(自動売買)・CFD・商品先物(金・原油)ならフジトミ証券

投資情報ナビ

金価格の変動要因と現状

2025.10.03

過去最高値を更新する金(Gold)

「リスクオフ(リスク回避)」とは、金融用語でより安全な資産に資金が向かい易いマーケットの状況をいいます。
例えば、株式投資の資金を引き揚げて(株価が下落)、国債を買うような投資行動などが挙げられます。
リスクオフで買われやすい資産の1つに「金(Gold)」があります。ただ、新型コロナウィルスによる景気後退懸念によるリスクオフでは、一時全ての資産を現金化する動きがあったため、リスクオフで買われやすいとされる金でさえも下落する局面がありました。

金価格は、市場の需要と供給の影響を受けて変動し、時には歴史的な高値を記録することがあります。金の価格上昇は、様々な要因によって引き起こされる可能性がありますが、一般的には経済の不安定さやインフレーションの懸念、または政治的な不確実性などが影響しています。過去最高値を更新している金価格は、投資家や取引業者にとって注目の的となっています。

以下、現時点(2025年9月30日時点)の金価格に影響を与えている変動要因をお伝えします。

主要中央銀行の政策金利

2022年のロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の上昇をきっかけに、世界的なインフレ(物価上昇)となりました。このインフレを抑制するために、米国をはじめとする主要中央銀行は政策金利の引き上げを開始しました。この主要中央銀行の利上げによって金利のつかない金にとってマイナス要因となりますが、その一方でインフレによる商品価値の上昇がフォローとなり、主要中央銀行が利上げを継続する中、金価格も上昇しました。
しかし、現在インフレは鈍化傾向に進んでいることで、主要中央銀行は政策金利の引き下げを実施しています。米国は、2024年9月から12月にかけて3会合連続で合計1.00%ポイントの利下げを実施しました。しかし、その後は5会合連続で政策金利は据え置きとなっています。ただ、9月16・17日に実施される会合では利下げ観測が台頭しています。

一方、ECB(欧州中央銀行)は、2025年6月5日に0.25%の利下げを決定して、7会合連続で政策金利を実施してしました。しかし、その後の政策金利は据え置きとなり、利下げサイクルの終焉が近いとされています。
主要中央銀行の利下げは、金の支援材料となりますが、インフレの鈍化による商品価値の低下は圧迫要因となります。

安全資産の買い

地政学的・経済的不確実性は一段と高まっています。ウクライナ情勢の長期化やロシアに対する追加制裁、中東ではイラン核開発問題やイスラエル・周辺国との緊張激化が続いています。加えて、米中貿易摩擦の再燃、さらには米国の金融政策を巡る不透明感も市場心理を圧迫しています。

中央銀行の買い付け

中央銀行による金の買い付けが、2022年から3年連続で1000トン超えとなっています。各国の中央銀行は、金を買い付けすることで外貨準備に占める金の比率を高めています。これは、世界的な経済情勢や地政学リスクを警戒した動きから、ドル離れが加速していることになります。
ワールド・ゴールド・カウンシルの統計データによると、2025年第1四半期の中央銀行の金の買い付けは244トンと増加して、2024年の中央銀行による金準備高は1045トン増加しています。

【金(標準)先物とNY金先物の推移】
現在、NYダウや日経平均株価は史上最高値を更新しています。2019年末を100とした指数化したグラフで金標準と主要金融指標を見比べます、NYダウや日経平均よりも上昇基調は強い状況となっています。これだけ、金標準が金融資産の中で資金が集まっている状況となっています。

(2020年1月~2025年9月30日)

出所:Bloombergのデータを元にフジトミ証券作成

【金(標準)先物と主要金融指標の推移】
現在、NYダウや日経平均株価は史上最高値を更新しています。2019年末を100とした指数化したグラフで金標準と主要金融指標を見比べます、NYダウや日経平均よりも上昇基調は強い状況となっています。これだけ、金標準が金融資産の中で資金が集まっている状況となっています。

(2020年1月~2025年9月30日)

出所:Bloombergのデータを元にフジトミ証券作成

コロナショック後の金価格は、他の金融指標に比べて堅調に推移しています。
上のグラフは、金(標準)先物と、日経225、NYダウ、独DAX®、英FTSE100の2020年年初来のチャートです。
主要国の株価指数も一部を除いては、世界的な金融緩和や新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていることもあり、最高値を更新しています。
一方で、金価格は米利下げ観測や地政学リスクの継続などを背景に過去最高値を更新しています。

相場動向を見通すなら各国経済指標をチェック!
経済カレンダーはこちらをご覧ください。

フジトミ証券の取り扱い金商品

大阪取引所 東京金融取引所(くりっく株365)
金標準先物 金ミニ先物 金限日先物 金ETFリセット付証拠金取引
※商品概要はこちら ※商品概要はこちら

フジトミ証券では、金や原油をはじめとしたコモディティ投資を、対面(コンサルタント)取引、オンライン取引の2つのチャンネルでご提供しています。
資産運用をおこなうポートフォリオの1つに、是非ご検討ください。

〇対面取引のお問い合わせや口座開設をご希望の方は、以下の電話番号にご連絡ください。

電話でのお問い合わせ

東京本社
大阪支店

〇オンライン取引の詳細や口座開設等については、「オンライントレード専用サイトFits」をご覧ください。

〇フジトミ証券では、取引所に上場する株価指数取引のくりっく株365、FX取引のくりっく365、商品先物取引(コモディティ)に特化した投資助言サービスをおこないます。


関連記事

【海外原油市況】31日のWTI原油は、地政学的リスクの高まりを背景に一時61.38ドルまで上昇
コモディティ(CX)
コモディティ(CX)
【海外原油市況】31日のWTI原油は、地政学的リスクの高まりを背景に一時61.38ドルまで上昇
【海外原油市況】30日のWTI原油は、米中貿易摩擦の激化懸念の後退を背景に60.79ドルまで続伸
コモディティ(CX)
コモディティ(CX)
【海外原油市況】30日のWTI原油は、米中貿易摩擦の激化懸念の後退を背景に60.79ドルまで続伸
【海外原油市況】29日のWTI原油は、米国の原油在庫の減少を背景に一時61.02ドルまで上昇
コモディティ(CX)
コモディティ(CX)
【海外原油市況】29日のWTI原油は、米国の原油在庫の減少を背景に一時61.02ドルまで上昇
【海外原油市況】28日のWTI原油は、OPECプラスの増産観測が引き続き圧迫要因となり59.76ドルまで続落
コモディティ(CX)
コモディティ(CX)
【海外原油市況】28日のWTI原油は、OPECプラスの増産観測が引き続き圧迫要因となり59.76ドルまで続落

シストレセレクト365
元阪神・矢野燿大氏CM」
  • プライム情報・記事一覧
  • 経済カレンダー
  • 相場表

▲ PAGE TOP