★欧州市場序盤では、前日の米8月ISM非製造業指数の下振れを切っ掛けとしたドル売りは一巡となった。また、ドル/円の下げも一服した。欧州株はまちまち、NYダウ先物は小幅高のなか、ドルは底堅い値動きが続いた。米長期金利も小幅上昇もドルを支える要因となった。しかし、9月米利上げ観測が一段と低下、同時、日銀追加緩和への思惑も急速に後退するなかドルの戻りも鈍かった。さらに、米長期金利が低下すると徐々に上値が重くなり、NYダウ先物の下落も相場の重しとなった。その後は、米長期金利が上昇に転じたことを受けて買い戻しが入った。なお、FOMCの投票権を有するジョージ米カンザスシティー連銀総裁は『米労働市場は完全雇用またはそれに近い状態』などと述べたほか、ラッカー米リッチモンド連銀総裁は『9月利上げの強い論拠がある』などと語ったが相場の反応は限られた。FRBはこの日、米地区連銀経済報告（ベージュブック）を公表し『経済は大半の地域で穏やかから緩やかに成長している』と指摘したものの目立った反応はなかった。NY時間帯では、昨日の海外時間から急ピッチで売りが進んだ反動でショートカバーが進み、一時101.80円台まで下値を切り上げた。