★欧州市場序盤では、ドル全面安が継続したが、アジア市場でドル売りを先導したドル/円の下げは一服となった。欧州市場中盤では、ドル全面安の流れが再開された。米FRBの年内利上げ観測の後退を背景としたドル売りはアジア市場に続き欧州市場でも強まりドルは主要通貨に対して売られる。米長期金利の低下も売りを促し、節目の100.00円を割り込んだ。米7月消費者物価指数（CPI)は前月比横ばいと市場予想の横ばいと同じだったが、変動の多き章句品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.1%上昇と市場予想の0.2％上昇を下回ったこともあり、ドル/円は99.51円まで下押しした。ただ、直ぐに買い戻しが強まった。なお、米7月米住宅着工件数が年率換算で121万1000件と市場予想の118万件を上回ったものの、米7月建設許可件数は115万2000件と市場予想の116万件を下回った。その後、NY連銀のダドリー総裁が9月の利上げも除外しない姿勢を示したため長期金利の上昇に伴うドル買いが再燃した。一時100.51円まで値を上げたが、2日安値の100.67円が目先の上値目処として意識された。新規の取引材料に乏しいなか、NYダウや米長期金利も方向感を欠いたことで小動きとなった。