★欧州市場序盤では、ドル/円でドル売り戻しが優勢となり、ドルは東京市場での上昇幅を解消し、106.85円前後と前日終値付近で揉み合い。ブルームバーグが、日本銀行内 で、巨額の長期国債を買い続ける現在の量的・質的金融緩和の持続可能性について懸念を示す向きが増えつつあると報じたことや、日経先物 が反落となったことにドルが圧迫された。その後、日銀の黒田東彦総裁は「ヘリコプターマネーは必要もないし、可能性もない」、「マイナス金利導入はリスクの未然防止と勢いを維持するため」といった発言が伝わり、金融緩和に消極的との観点から円買いの支援材料となった。欧州株が下げ渋り日経先物も下げ幅を縮小するにつれ105.38円前後から105.80円台にドルがやや持ち直した。また、BBCが黒田日銀総裁の発言は6月中旬に実施したインタビューしたものと明らかにするとドルは切り返した。ドラギECB総裁の記者会見を受けて対ユーロでドル売りが進むと、つれて円買いが強まった。また、7月米フィリー指数は予想を下回った半面、前週分の米新規失業保険申請件数は予想より強い結果となるなど強弱まちまちな内容となったため、反応は限定的だった。NYダウや日経先物が下げ幅を広げたことでリスク回避目的の売りが強まった。NY時間午後になると105.85円前後での持ち高調整が続き方向感がなくなった。