６日の米国株式市場は反発した。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.5％高い2099.73ポイントで取引を終了。ＮＹダウは78ドル（0.4％）上昇し17918.62ドルで終え、ナスダック総合指数は0.8％の上昇となった。朝方に米供給管理協会（ＩＳＭ）が発表した６月非製造業総合指数は７カ月ぶりの高水準。また、午後に公表された６月１４─１５日の米ＦＯＭＣ議事要旨で、政策担当者の間に英国のＥＵ離脱決定や国内雇用の減速に対する警戒感と、今後の英国民投票の結果がもたらす景況感を見極めた上で利上げすべきとの考えが共有されていたことが好感された。一方で、欧州株式市場は下落となった。STOXX欧州600は3日続落の1.67％安で取引を終了し、英FTSE100は1.25％の下落となった。ドイツではドイツ銀行が5.56％安と大幅下落。ｲﾀﾘｱのMIB指数は2.26％下落し、ﾊﾞﾝｺ･ﾎﾟﾎﾟﾗｰﾚ･ﾃﾞｨﾚ･ｴﾐﾘｱ･ﾛﾏｰﾆｬは7.14%安、ﾃﾚｺﾑ･ｲﾀﾘｱは10.81%安と軒並み安となった。英国ＥＵ離脱の懸念や不動産投資ﾌｧﾝﾄﾞの取引停止を巡って景況感への見方が悲観的になっている模様だ。OSE9月限ナイトセッションは、OSE比20円高の15300円で取引を終えた。売買高は3万3737枚。CME225先物(円建て)の清算値はOSE比90円高の15370円だった。一時15090円まで下落した。本日の日経平均は、前日の米株は反発したものの、欧州の金融株安で神経質な展開となりそうだ。明日のの7月ミニSQを前にｵﾌﾟｼｮﾝの権利行使価格である15250円か15500円を意識した展開が想定される。ﾎﾟﾝﾄﾞ安、人民元安に歩調を併せるかのように円の位置づけが気になるところ。

【買い材料】

・政府 日銀、円売り介入視野
・米国株式市場－反発　ヘルスケア、一般消費財など出遅れセクターが上昇
・ＮＹダウは上昇（17918.62、+78.00）
・ナスダックは上昇（4859.16、+36.26）
・米6月ISM非製造業景況指数 56.5〔予想 53.3〕（前回発表値 52.9）
・NY原油先物－反発　需要回復への期待が買い戻し誘う（47.43、+0.83）
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（15370、+90）
・恐怖指数VIXは14.96、前日比低下

【売り材料】

・欧州株式市場－下落　英株もEU離脱の悪材料を蒸し返し反落
・EU離脱のドミノ警戒
・英資産運用会社のファンド凍結相次ぐ
・地政学リスク高まる
・NY為替－ロンドンまで進んだリスク回避は後退(101円20-30銭)
・イタリアの銀行の経営不安再燃

【その他注目点】

・ECB理事会議事要旨
・米債券市場－買い先行　欧州債に連れ利回り過去最低水準に
・欧州債－まちまち　英・独債利回りとも過去最低水準
・NY金先物－続伸　リスク回避で2年ぶり高値
・CRB指数－小幅反発　原油、暖房油が上昇　ニッケル、トウモロコシが下落
・ソニー時価総額でキヤノン抜く

・米連邦公開市場委員会議事録公表（6月14-15日開催分）
「ほとんどのFOMC参加者は5月雇用統計が不確実性を高めたとしている」
「ほとんどの参加者は、重大な経済・金融のショックがなく、雇用・成長・インフレの進展があれば、利上げが正当化されると判断」
「幾人かの参加者は、効用増加数の急激な低下や企業投資の弱さ、世界的な経済・金融ショックなど、見通しの下振れリスクを指摘」
「幾人かの参加者、インフレが2％の目標を明確に上回るまでの金融政策は緩和的であり続けることが必要と提案」
「幾人かが、利上げの遅れは金融安定性にリスクをもたらし、FRBが行きすぎを招く可能性を示した」

08:50　　対外対内証券売買(先週)　　　　
09:30　　黒田日銀総裁が支店長会議で挨拶　　　　
11:00　　オフィス空室状況(6月)　　　　
14:00　　地域経済報告(7月、日本銀行)　　　　
14:00　　景気動向指数(5月)　　　　
14:00　　消費活動指数(日本銀行)　　　　

15:00　　独・鉱工業生産(5月)　　
16:15　　欧・スイス消費者物価指数(6月)　　
17:30　　英・鉱工業生産(5月)　　
21:15　　米・ADP全米雇用統計(6月)　　
21:30　　米・新規失業保険申請件数(先週)　　　　
22:45　　米・消費者信頼感指数(先週)　　　

《決算発表》
ワンダーコーポレーション、セブン＆アイ・ホールディングス、メディアドゥ、SHIFT、大阪有機化学工業、トーセ、クリーク・アンド・リバー社、オーエスジー、三光合成、ファミリーマート、リンガーハット、日本プロセス、乃村工藝社、ホテル、ニューグランドなど

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