（ＮＹ貴金属）
８日のＮＹ金は、連日の高値更新。ＮＹ金の期近６月限は前週末比５．６ドル高の２３５１．０ドル、ＮＹ白金の期近７月限は同３３．９ドル高の９７４．５ドル、ＮＹ銀の期近５月限は同３０．４セント高の２７８０．７セント。
週明けのＮＹ金は、中央銀行の買いが支援材料となり大幅続伸した。７日に中国人民銀行は、３月末時点で金の保有高を前月から１６万トロイオンス増加したと公表した。中国人民銀行の金積み増しは１７カ月連続となっている。また、インドやトルコなどの中央銀行も金の買いを増やしている。この各中央銀行の旺盛な金購入が週明けのＮＹ金の支援材料になると、６月限は序盤に２３７２．５ドルまで史上最高値を更新した。しかし、高値を更新してからは、イスラエルとイスラム組織ハマスの間での戦闘休止や人質解放を巡る交渉の進展報道や米国の長期金利の上昇が圧迫要因になると、ＮＹ金は米国取引時間帯に２３３６ドル台まで下落した。ただ、ＮＹ金の下振れは限定的となり、引き続き中央銀行の買いや中東情勢の悪化による地政学的リスクによって、ＮＹ金は２３６１ドル台まで買い直される動きも見せた。
ＮＹ白金は急騰。ＮＹ白金の７月限は、ＮＹ金やＮＹパラジウムの強調地合いによって序盤から買いが先行した。その後は、為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって、ＮＹ白金は割安感から買い進まれると９８０．７ドルまで直近の高値を更新した。ＮＹ白金の９８０ドル台は２０２４年１月８日以来の水準となった。しかし、高値をつけてからは、上げ一服の展開から９７０．０ドル台まで下押ししが、引けにかけては９７７ドル前後の水準まで買い直された。

ＮＹ金６月限日足

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ＮＹ白金７月限日足

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（ＷＴＩ原油・ＮＹ石油製品・北海ブレント）
８日のＷＴＩ原油は、７営業日ぶりに反落。ＷＴＩ原油の期近５月限は前週末比０．４８ドル安の８６．４３ドル、北海ブレント原油の期近６月限は同０．７９ドル安の９０．３８ドル。ＲＢＯＢガソリンの５月限は同４．００セント安の２７４．８６セント、ＮＹヒーティングオイルの期近５月限は同４．４３セント高の２７２．８７セント。
週明けのＷＴＩ原油は、イスラエルとイスラム組織ハマスの間での戦闘休止や人質解放を巡る交渉の進展報道によって清算値ベースで反落した。８日にエジプトの一部メディアは、イスラエルとハマス間での交渉再開を受け戦闘休止や人質解放を巡る交渉に前進が見られたと報じた。また、パレスチナ自治区ガザ南部からのイスラエルの地上部隊の大半が７日に撤収した。この一連の動きによって、中東情勢の悪化による供給不安が幾分後退すると、ＷＴＩ原油の６月限は序盤に８４．６９ドルまで急落した。しかし、安値をつけてからは、この両国の戦闘休止交渉に対する懐疑的な見方から、ＷＴＩ原油は出直りに展開となった。イスラエル軍のハレビ参謀総長は記者団に対して、今回の部隊の撤収は長期戦に備えた対応だと述べた。また、ガラント国防相はハマスがもはやガザを支配せず、武装組織としてイスラエルを脅かすことがなくなるまで戦闘を続けると表明している。その後は、為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって割安感からＷＴＩ原油は買い進まれると、米国取引時間帯に８７．１０ドルまで上昇した。ただ、高値をつけてからは、ＷＴＩ原油は８６ドルを中心とした揉み合いの展開となり、引けにかけて８６．５０前後の水準まで下げ幅を縮小した。

ＷＴＩ原油期近５月限日足

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（ＣＢＯＴコーン）
８日のシカゴコーンは、反発。シカゴコーンの期近５月限は前週末比１．２５セント高の４３５．５０セント。
週明けのシカゴコーンは、１１日に米農務省の需給報告を控えた持ち高調整や為替のドル安基調を背景に反発した。シカゴコーンの５月限が、序盤に潤沢なトウモロコシの供給を背景に４３１．５セントまで下値水準を切り下げた。しかし、その後は１１日の米農務省の需給報告を控えた持ち高調整と為替のドル安基調が支援材料となり、シカゴコーンは４３７．５０セントまで反発した。１１日に発表される２０２３年～２０２４年の米国産トウモロコシの期末在庫見通しは下方修正されると見られている。ただ、引けにかけては、上げ一服の展開から４３６セント前後の水準まで上げ幅を縮小した。

シカゴコーン期近５月限日足

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