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【海外商品市況】週末のNY金は急落、WTI原油は3営業日連続の下落

  • 2024/03/23
  • 田澤

(NY貴金属)
22日のNY金は、急落。NY金の期近4月限は前日比24.7ドル安の2160.0ドル、NY白金の期近4月限は同14.6ドル安の898.4ドル、NY銀の期近5月限は同16.4セント安の2484.3セント。
週末のNY金は、持ち高調整と為替のドル高・ユーロ安基調を背景に急落した。NY金の4月限は、前日に史上最高値を更新したことによる利益確定の売りや為替のドル高・ユーロ安基調によって序盤から軟調地合いとなった。その後、為替のドル高・ユーロ安基調が一段と強まるとNY金は2158.4ドルまで急落した。この日、外国為替市場では主要通貨に対してドル買いが強まり、ユーロ/ドル相場は1ユーロ=1.0800ドル前後までドル高方向に進んだ。
NY白金も急反落した。NY白金の4月限は、NY金と同様に為替のドル高・ユーロ安基調を背景に序盤から売りが先行した。その後、米国取引時間帯に為替のドル高・ユーロ安基調が一段と強まるとNY白金は900ドルを割り込み896.4ドルまで急反落した。

NY金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
22日のWTI原油は、続落。WTI原油の期近5月限は前日比0.44ドル安の80.63ドル、北海ブレント原油の期近5月限は同0.35ドル安の85.43ドル。RBOBガソリンの4月限は同1.27セント高の273.98セント、NYヒーティングオイルの期近4月限は同1.54セント安の265.34セント。
週末のWTI原油は、売り買い交錯する展開の中、続落した。WTI原油の5月限は、序盤に為替のドル高基調や中東情勢の悪化による供給不安の後退が売り材料となり80.42ドルまで続落した。米国のブリンケン国務長官は21日に、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止交渉の見通しについて「依然困難だが、可能だと信じている」と述べ、「イスラエルとハマスの溝は埋まってきている」との見解を示した。このブリンケン国務長官の発言によって、市場では中東情勢の悪化に対する供給不安が幾分後退した。しかし、安値をつけてからは、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止交渉の進展に対する懐疑的な見方やロシアのエネルギーの供給不安を警戒する動きによって81.45ドルまで切り返した。国連安全保障理事会で、ハマスに拉致された人質の解放によって「即時停戦」を促す米国の提出案を、ロシアと中国が拒否権を行使して否決された。また、ロシア軍が22日にウクライナのエネルギー施設へのドローン攻撃を実施した。先日はウクライナ軍によるロシアの石油施設が炎上した。この両国の戦闘の激化によって、ロシアの供給不安が警戒された。ただ、WTI原油の上昇の動きは限定的となり、その後は為替のドル高基調によって80.80ドル前後の水準まで売り直された。

WTI原油期近5月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
22日のシカゴコーンは、反落。シカゴコーンの期近5月限は前日比1.50セント安の439.25セント。
週末のシカゴコーンは、為替のドル高基調を背景に反落した。シカゴコーンの5月限は、為替のドル高基調による割高感から436.00セントまで反落した。しかし、安値をつけてからは週末要因による持ち高調整の動きから買い戻されると441.50セントまで反発した。ただ、引けにかけては再び売られる展開となり439セント前後まで上値水準を切り下げた。

シカゴコーン期近5月限日足

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