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【海外商品市況】NY金は、連日で史上最高値を更新

  • 2024/03/09
  • 田澤

(NY貴金属)
8日のNY金は、連日で史上最高値を更新。NY金期近4月限は前日比20.3ドル高の2185.5ドル、NY白金期近4月限は8.6ドル安の914.8ドル、NY銀期近5月限は同2.9セント高の2454.9セント。
週末のNY金は、米国の雇用統計の発表後に2200ドル台まで史上最高値を更新した。この日発表された2月の米雇用統計は、非農業部門就業者数が前月比27万5000人増と、市場予想の20万人増を上回った。一方、失業者数は前月の3.7%から3.9%に悪化、平均時給の伸び率も前月の0.5%から0.1%に鈍化した。この 米雇用時計の結果を受けて市場では、米FRB(連邦準備制度理事会)による利下げ観測が一段と高まると、米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高基調に進み、NY金の4月限は2192.7ドルまで続伸した。しかし、その後は低下していた米長期金利が下げ止まり、為替のドル安・ユーロ高基調が一服すると、NY金は2170ドル台まで水準を下げた。ただ、NY金の下振れは一時的な動きとなり、再び上昇基調に戻ると2203.0ドルまで史上最高値を更新した。これでNY金は、7営業日連続で上昇となった。しかし、高値を更新してからは、2200ドル台の大台まで上昇したことに対する高値警戒や為替のドル高・ユーロ安方向への戻りによって、NY金は引けにかけて2185ドル前後まで上値水準を切り下げた。
一方、NY白金は前日までの上昇に対する利益確定の売りによって3営業日ぶりに反落した。NY白金の4月限は、NY金の強調地合いと為替のドル安・ユーロ高基調によって米雇用統計の発表後に931.8ドルまで直近の高値を更新した。しかし、高値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高基調が一服をきっかけに利益確定の売りが台頭すると912.0ドルまで急反落した。ただ、安値をつけてからは下落基調が一巡すると、引けにかけて917ドル台まで下げ幅を縮小した。

NY金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
8日のWTI原油は、続落。WTI原油期近4月限は前日比0.92ドル安の78.01ドル、北海ブレント原油期近5月限は同0.88ドル安の82.08ドル。RBOBガソリン4月限は前日比2.76セント安の252.72セント、NYヒーティングオイル期近4月限は同5.38セント安の264.09セント。
週末のWTI原油は、需給の緩みを警戒した動きによって続落した。WTI原油の4月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調によって79.99ドルまで上昇した。しかし、その後は中国景気の先行き懸念によるエネルギー需要の後退を警戒した動きから、WTI原油は77.56ドルまで下値水準を切り下げた。今週開催された全人代(中国全国人民代表大会)で中国政府は、2024年の実質経済成長率の目標を前年と同水準の5%前後に据え置き新たな景気刺激策を打ち出さなかった。このことから市場では、中国景気への先行き不安が拡大している。

WTI原油期近4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
8日のシカゴコーンは、3営業日連続の上昇。期近5月限は前日比1.75セント高の439.75セント。
週末のシカゴコーンは、売り買い交錯する中、続伸した。シカゴコーンの5月限は、米国の需給報告前に431.50セントまで下落した。しかし、その後は米需給報告の発表に対しての反応は薄く、前日までの上昇基調を継続する展開になると440.00セントまで続伸した。3月の米農務省の需給報告で、2023~2024年度の米期末在庫は前月の21億7200万ブッシェルの据え置きとなった。2023~24年度のブラジル産トウモロコシの生産高予測は、市場予想では1億2195万トンへの引き下げとなっていたが、1億2400万トンと前月の水準を据え置いた。一方、アルゼンチンの生産高測は5600万トンと前月の5500万トンから上方修正した。

シカゴコーン期近5月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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