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【海外商品市況】NY金は、米国のインフレ指標の発表を控え反落

  • 2024/02/29
  • 田澤

(NY貴金属)
28日のNY金は、反落。NY金期近4月限は前日比1.4ドル安の2042.7ドル、NY白金期近4月限は11.9ドル安の885.1ドル、NY銀期近5月限は同12.1セント安の2263.6セント。
昨日のNY金は、米国のインフレ指標の発表を控えた様子見ムードの中、2040ドルを中心としたレンジでの動きとなった。NY金の4月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調によって2033.4ドルまで下落した。しかし、その後は為替がドル安・ユーロ高方向に戻り、更に米国の長期金利が低下するとNY金は2047.4ドルまで上昇した。ただ、29日に発表される1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控え、NY金は上げ一服の展開になると引けにかけて2040ドル台前半で揉み合う展開となった。米PCE物価指数は、インフレ指標として米FRB(連邦準備制度理事会)が重要視している経済指標となっており、今後の金融政策を探る上で重要な判断材料とされている。事前予想では、PCE物価指数が、前年比2.4%上昇と前回の2.6%上昇から鈍化すると見られている。コアPCE物価指数は、同2.8%上昇でこちらも前回の2.9%上昇より低下予想となっている。発表は日本時間29日の22時30分となっている。
NY白金は、前日の上昇に対する利益確定売りとNYパラジウムの値崩れによっての急反落した。NY白金の4月限は、29日に発表される米PCE物価指数を控え、序盤から利益確定の売りが先行して軟調地合いとなった。その後、NYパラジウムの値崩れに反応してNY白金は890ドルを割れると881.7ドルまで売り込まれた。しかし、安値をつけてからは、下げ一服の展開から引けにかけて884ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。

NY金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
28日のWTI原油は、3営業日ぶりに反落。WTI原油期近4月限は前日比0.33ドル安の78.54ドル、北海ブレント原油期近4月限は同0.03ドル高の83.68ドル。RBOBガソリン3月限は同7.34セント安の227.10セント、NYヒーティングオイル期近3月限は同8.77セント安の265.83セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する中、反落した。WTI原油の4月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調によって77.78ドルまで下落した。しかし、安値をつけてからは、為替がドル安・ユーロ高方向に戻るとWTI原油は出直りの展開となり、その後OPECプラスの自主減産の延長観測が引き続き支援材料になると79.62ドルまで直近の高値を更新した。ただ、高値を更新した後に発表された米国の週間在庫統計が弱気な内容になると、WTI原油は78.03ドルまで一気に崩れた。この日発表された米EIA(エネルギー情報局)の週間在庫統計は、原油在庫が前週比420万バレル増と市場予想の270万バレル増より大幅な在庫積み増しとなった。ちなみに原油在庫の増加は5週連続となっている。この原油在庫の積み増しによって、国内の原油に対する供給過剰観測が台頭するとWTI原油は売られた。その後は、78.90ドル台まで反発する動きを見せたが、引けにかけて78.20ドル台まで売り直された。

WTI原油期近4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、3営業日連続の上昇。期近5月限は前日比5.00セント高の428.50セント。
昨日のシカゴコーンは、材料難の中、為替のドル安方向の動きが支援材料となり続伸した。シカゴコーンの5月限は、序盤から420セント台前半で揉み合う展開となった。しかし、その後は為替がドル安・ユーロ高方向に進むと、ドル建てで取引されるシカゴコーンは割安感から買われ430.50セントまで続伸した。シカゴコーンの5月限は、5営業日ぶりに430セント台を回復した。

シカゴコーン期近5月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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