（ＮＹ貴金属）
２１日のＮＹ金は、４営業日ぶりの反落。ＮＹ金期近４月限は前日比５．５ドル安の２０３４．３ドル、ＮＹ白金期近４月限は２４．７ドル安の８８９．６ドル、ＮＹ銀期近３月限は同２６．２セント安２２８７．４セント。
昨日のＮＹ金は売り買い交錯する中、利益確定の売りによって反落した。ＮＹ金の４月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調によって２０４３．５ドルまで上昇した。しかし、２０４３ドル台まで上昇してからは、米ＦＯＭＣ（連邦公開市場委員会）議事要旨の発表を控えた利益確定の売りが台頭すると、ＮＹ金は下落基調に転換した。そして、注目された米ＦＯＭＣ議事要旨の発表後に、ＮＹ金は２０３０．９ドルまで崩れた。米ＦＯＭＣ議事要旨では、インフレの上振れリスクは減退しているとの見方が示された。一方、会合の参加者の大半は急速な利下げに対するリスクを警戒していた。ただ、安値をつけてからは、中東情勢の悪化警戒による地政学的リスクや為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料になると、ＮＹ金は２０３７ドル台まで下げ幅を縮小する動きを見せた。
ＮＹ白金は急反落。ＮＹ白金の４月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調によって９１６．２ドルまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、欧州取引時間帯からＮＹパラジウムが崩れる展開になると、ＮＹ白金は利益確定の売りが台頭して９００ドル割れの動きから８８６．８ドルまで急反落した。ただ、安値をつけてからは、下げ一服の展開から引けにかけて８９０ドル台まで戻りを見せた。

ＮＹ金４月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

ＮＹ白金４月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

（ＷＴＩ原油・ＮＹ石油製品・北海ブレント）
２１日のＷＴＩ原油は、反発。ＷＴＩ原油期近４月限は前日比０．８７ドル高の７７．９１ドル、北海ブレント原油期近４月限は同０．６９ドル高の８３．０３ドル。ＲＢＯＢガソリン３月限は同０．８６セント高の２２８．６０セント、ＮＹヒーティングオイル期近３月限は同２．６３セント安の２７０．５２セント。
昨日のＷＴＩ原油は、中東情勢の悪化による供給混乱の拡大を警戒した動きによって反発した。ＷＴＩ原油の４月限は前日の軟調地合いを継続して、欧州取引時間帯に７６．３２ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、安値をつけてからは、中東情勢の悪化による供給混乱の拡大を警戒した動きから、ＷＴＩ原油は出直りの動きになると７８．０８ドルまで反発した。パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けているイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意が見通せない状況となっている。また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海周辺での商船攻撃が続いている。

ＷＴＩ原油期近４月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

（ＣＢＯＴコーン）
２１日のシカゴコーンは、急反落。期近５月限は前日比８．２５セント安高の４２４．２５セント。
昨日のシカゴコーンは、潤沢な米国の在庫と南米の供給見通しの増加観測によって反落した。シカゴコーンの５月限は序盤から下落基調となり、前日の安値４２７．７５セントを下抜けすると４２３．２５セントまで安値を更新した。９日に発表された米農務省の需給報告で、米国産トウモロコシの２０２３～２４年度の期末在庫は、前月の２１万６２００万ブッシェルから２１万７２００万ブッシェルに上方修正されている。更に、先日の年次農産物展望会議（アウトルック・フォーラム）で、２０２４～２５年度末のトウモロコシ在庫は２５億３２００万ブッシェルと、１９８７～８８年度以来の最大になるとの見通しを示している。この潤沢な米国産トウモロコシの在庫が下落要因となった。また、南米の主産地であるアルゼンチンでは、ブエノスアイレス穀物取引所のリポートでパンパ地域が今後数日間の降雨予報によって、２０２３～２４年度のトウモロコシの生産を押し上げる可能性があるとしている。このアルゼンチンの生産高の拡大観測もシカゴコーンの圧迫要因となった。

シカゴコーン期近５月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

ツイッター：https://twitter.com/@tazawa_fujitomi