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エコノミックサプライズ(びっくり指数)と為替動向!

  • 2023/03/03
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • 欧州タイム

1.エコノミック・サプライズ指数(びっくり指数)とは

 

シティグループが算出しているエコノミック・サプライズ指数(びっくり指数)は、各種経済指標と事前予想との食い違い(かい離幅)を指数化し、ゼロ(予想通り)を挟んで、上下(プラス・マイナス)で示した指数である。雇用や生産などの各種経済指標が事前の市場予想と比べてどうだったかを指数化したもので、実績が予想を上回れば指数は上昇、逆に下回れば下落する仕組みとなっている。

 

この指数は市場の期待値に対して上回るものが多いのか、それとも下回るものが多いのかを示す指数である。市場の期待値に対して上回る指数が多ければ当然に株価や通貨が高くなりやすい。一方、市場の期待値を下回り続けると、市場参加者が景気の先行き懸念が生じることから、遅行して株価や通貨などが下落しやすい。

2.直近の市場動向

◇2023年3月2日時点の日米びっくり指数

 

3.まとめ

3月2日の日米欧のびっくり指数では、日本:+63.6、米国:+36.0、欧州:+70.8となっている。欧州では、昨年から物価高と景気減速から生じるスタグフレーションへの警戒感があるとの報道が流れていたが、実際の景気動向は市場予想を上回る状態であり、ドル/ユーロにおいてもユーロ高・ドル安の展開となっていた。ただ、欧州のびっくり指数が2023年2月1日の+101.3がピークとなった後は、下落基調となってきた。一方、米国のびっくり指数は1月18日の▲22.9がボトムとなった後は回復基調が続いている。このように、びっくり指数の変化と為替市場の動向も相関しやすくなる。何故なら、強い通貨を買うためには、弱い通貨を売るという取引になることがひとつの要因だと思われる。また、市場予想を下回るような経済指標が続くということは、景気減速感が強まることで何れ株価へも影響も出やすく先行き懸念が強まることになる。円に関しては、びっくり指数の動向というよりも、欧米との金融政策との違いが大きいことで、円キャリートレードが増加していることが要因だと思われる。でも、日本のびっくり指数がマイナス圏に落ち込むようなことになると、さらに円売りが強まる可能性には注意が必要。

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