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イールドスプレッドで2月14日の米国株市場を先取り!割高感強まる!

  • 2023/02/14
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

米国主要株価指数の益利回りは、リスクゼロの債券に対する利回りと比較して非常に割高になっている。特にNASDAQ総合指数の益利回りは米長期金利の利回りを下回るという状態が続いている。この割高感を解消するには、米長期金利が大幅に低下するか、株式指数が大幅に下落調整するか、それとも長期金利の低下と株価の下落調整が必要となる。それだけ、債券の割安感も強まっており、米FRBによる利上げに一服感が出ると債券買いが強まり金利低下による調整が行われる。

 

★NY株式市場では、主要三指数は全て上昇する展開になった。1月消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化を期待した買戻しが先行し、寄り付き後、上昇。欧州委員会が23年の欧州の成長見通しを引上げリセッション回避期待が国内経済にもプラスに寄与するとの楽観的見方も強まり、さらに買われた。その後、1月NY連銀消費者調査結果で、家計収入の伸び率予想が前月から大幅に低下したことが明らかになると、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化懸念も後退し、終盤にかけて相場を一段と押し上げて終了した。一方、米長期金利は、1月米消費者物価指数(CPI)の発表を明日に控える中、売りが先行した。利回りは一時3.7531%前後と1月5日以来の高水準を付けた。ただ、ニューヨーク連銀の最新調査で3年後のインフレ期待が2年3カ月ぶりの低水準だったことが伝わると、買い戻しが優勢となった。イールドスプレッドからは、米長期金利は低下した一方で、主要三指数が上昇したことで、全ての指数で縮小する展開になった。全般的に割高感が非常に強まっていることから上値追いよりも引き続き下押し調整的な動きに注意が必要である。特にNASDAQ総合指数は、無リスクである米長期債利回りを下回る異常な状態となっている。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は20.53から20.34へ低下した。米国株が上昇したことで、VIX指数は低下した。米国株が上昇したことで、米長期金利は低下したものの割高感は強まった。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.165%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/9/27-▲1.573%、 22/10/13-▲1.556%

                22/10/24-▲1.001%、22/11/7-▲1.049%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月10日:▲1.130%⇒2月13日:予想▲1.109%(前日比で縮小:割高)

 

2月13日のNYダウが続伸した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値▲3.164%から▲2.055%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲3.117%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.993%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲3.432%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.908%下回った。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.734%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/10/6-▲1.919%、22/10/13-▲1.892%

               22/10/24-▲1.378%、22/11/7-▲1.311%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・2月10日:▲1.424%⇒2月13日:予想▲1.399%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が続伸したうえ一方で、米国長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.734%から▲1.335%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲2.470%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲2.603%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.780%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲3.100%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.823%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.667%

・直近イールドスプレッド縮小:22/10/6-▲0.049%、22/10/13-▲0.063%

              22/10/24-+0.363%、22/11/7-+0.384%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・2月10日:+0.050%⇒2月13日予想+0.071%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが反発した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.667%から▲1.738%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲2.250%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲2.454%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.569%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.874%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲4.165%下回った。

 

★NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利は低下した一方で、株価指数が反発したことで前日比で縮小した。スプレッド幅は平均値を大幅に下回っており、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、プラス圏に浮上したことは益利回りが債券の利回りを下回ったことで、債券利回りと比較すると割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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