★ドル/円は110.00円を挟んでのもみ合い相場となった。ただ、下値も109円がサポートとなる一方で、上値も110円台半ばに抑えられた。基本的に本邦輸出企業の想定為替レートが110円に下方修正していることから、110円台では輸出予約が入りやすい。ここでワンポイントレッスンになるが、輸出企業が3ヵ月先のドル売り・円買いの予約を入れると、米国金利が日本金利を上回るので、スワップ金利を支払うことになる。みなさんが取引しているFX市場でいうスワップポイントと同じようなものと考えると分かりやすい。週末の3ヵ月物は33.05/32.55となっている。そのため、現在のドル/円が110.34円を上回ってくると、スワップを支払った上で出来上がりが110.00円の為替予約が出来たことになる。そのため、この近辺で上値が重くなるのである。本邦輸出企業とすれば、このまま円安になるか疑心暗鬼のため、当然社内の想定レートとなる110円で為替予約を入れるのは当然だ。しかし、これも一巡してくると、もう少し上値まで予約を入れるのは待つか？となり、円安方向に振れやすくなるのである。だから、よっぽどのドル買い材料がなければ急速な円安になりにくいことになる。

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