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イールドスプレッドで12月23日の米国株市場を先取り!

  • 2022/12/23
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全てで反落する展開になった。朝方発表された7-9月期国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正され、市場予想上回ったことを受けて利上げ懸念が再燃、寄り付きから下落した。新規失業保険申請件数も小幅増で労働市場の堅調さを示し、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが正当化され、利上げが景気後退を招くとの警戒感が相場の重石となった。また、半導体メーカーマイクロンの冴えない決算をきっかけに半導体銘柄を中心にハイテク株が大きく売られた。NYダウは一時、下げ幅が800ドルを超える場面もあったが、下げ幅を縮小して取引を終えた。一方、米長期金利は、良好な米経済指標を背景に米連邦準備理事会(FRB)が引き続きタカ派的な姿勢を強めるとの見方が広がり、債券売り(利回りは上昇)が強まった。もっとも、米国株が軟調に推移し安全資産とされる債券需要も意識されたため、一段と売りが進む展開にもならなかった。イールドスプレッドからは、米長期金利は上昇した一方で、主要三指数は反落したことで、主要三指数ともに拡大する展開になった。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも引き続き下押し調整的な動きに注意が必要である。特にNASDAQ総合指数は、無リスクである米長期債利回りとほぼ変わらない異常な状態となっている。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は20.07から21.97へ上昇した。VIX指数が20台で推移していることで、米国株は不安定方向に向かっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.182%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/9/27-▲1.573%、 22/10/13-▲1.556%

                22/10/24-▲1.001%、22/11/7-▲1.049%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・12月21日:▲1.513%⇒12月22日:予想▲1.558%(前日比で拡大:割安)

 

12月22日のNYダウが大幅反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値▲3.182%から▲1.624%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.668%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.544%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.983%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.459%下回った。NYダウは、米国の新規失業保険申請件数が予想を上回る強い結果となり、利上げ長期化による景気後退(リセッション)懸念が改めて意識されたほか、著名ヘッジファンド・マネージャーが主要中銀の引き締め姿勢を理由に株式に弱気な見方を示したことも重しとなった。前日に526ドル上昇したNYダウは、一時803ドル安まで下落し、348.99ドル安(-1.05%)で終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.745%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/10/6-▲1.919%、22/10/13-▲1.892%

               22/10/24-▲1.378%、22/11/7-▲1.311%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・12月21日:▲1.758%⇒12月22日:予想▲1.830%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500は反落した一方で、米国長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.745%から▲0.915%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲2.039%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲2.172%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.349%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.669%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.392%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.685%

・直近イールドスプレッド縮小:22/10/6-▲0.049%、22/10/13-▲0.063%

              22/10/24-+0.363%、22/11/7-+0.384%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・12月21日:▲0.136%⇒12月22日予想▲0.211%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.685%から▲1.474%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.968%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲2.172%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.287%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.592%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.883%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価指数は反落したことで前日比で拡大した。ただ、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、ゼロ近辺で推移しており割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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