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イールドスプレッドで11月25日の米国株市場を先取り!

  • 2022/11/24
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全てで続伸する展開になった。週次新規失業保険申請件数が予想以上に増え、11月製造業PMI速報値が予想外に活動縮小域に悪化したため長期金利が低下、これに伴う買いに、寄り付き後は上昇した。その後、感謝祭祭日を控えた手仕舞い売りにNYダウは一時下落に転じた。しかし、午後に連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で参加者による利上げ減速支持が明らかになり、金利先高観の後退でハイテク主導で再び買われた。一方、米長期金利は、低調な米経済指標が相次いだことを手掛かりに債券買い(利回りは低下)が入ったほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で『ほとんどの参加者が利上げ減速を支持』と伝わったことが相場の支援材料となった。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅低下した一方で、主要三指数は続伸する展開になった。NYダウとNASDAQ総合指数は拡大したものの、S&P500指数は縮小した。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも引き続き下押し調整的な動きに注意が必要である。特にNASDAQ総合指数は、無リスクである米長期債利回りの方が益利回りを上回る異常な状態となっている。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は21.29から20.35へ低下した。VIX指数が20台前半で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.193%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/9/27-▲1.573%、 22/10/13-▲1.556%

                22/10/24-▲1.001%、22/11/7-▲1.049%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月22日:▲1.264%⇒11月23日:予想▲1.307%(前日比で拡大:割安)

 

11月23日のNYダウが続伸した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値▲3.193%から▲1.886%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.919%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.795%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲3.234%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.710%下回った。NYダウは、午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で利上げ減速の可能性が示されたことが好感された。感謝祭の週で市場参加者が減少する中、朝方に発表された経済指標が強弱まちまちとなったほか、午後のFOMC議事要旨の公表を控え、主要3指数は前日終値を挟んでもみ合ったが、FOMC議事要旨を受けてそろって上昇した。NYダウは95.96ドル高(+0.28%)の34194.06ドルで終了した。中盤に93ドル安まで下落したが、議事要旨公表後に163ドル高まで上昇した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.752%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/10/6-▲1.919%、22/10/13-▲1.892%

               22/10/24-▲1.378%、22/11/7-▲1.311%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・11月22日:▲1.515%⇒11月23日:予想▲1.292%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500は続伸した一方で、米国長期金利は大幅低下したもののイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.752%から▲1.460%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲2.577%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲2.710%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.887%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲3.207%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.930%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.695%

・直近イールドスプレッド縮小:22/10/6-▲0.049%、22/10/13-▲0.063%

              22/10/24-+0.363%、22/11/7-+0.384%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・11月22日:+0.124%⇒11月23日予想+0.101%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは続伸した一方で、米長期金利は大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.697%から▲1.798%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲2.280%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲2.484%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.599%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.702%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲4.195%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅低下した一方で、株価指数は続伸したものの前日比で拡大した。ただ、イールドスプレッドは債券利回りが益利回りを上回る異常な状態のため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、プラス圏となり割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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