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イールドスプレッドで10月10日の米国株市場を先取り!

  • 2022/10/08
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数の全てが大幅続落する展開になった。9月雇用統計の強い結果が連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ継続を正当化するとの見方に金利が上昇したため売りが先行し、寄り付き後は下落した。さらに、運送会社のフェデックス(FDX)が年末年始の需要に慎重な見通しを示すと、警戒感からさらに売られた。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の低調な決算に加え、パイデン政権が中国向け半導体生産用工具の輸出をさらに制限すると発表したため、同セクターが大きく売られ相場をさらに押し下げた。終日、戻りなく安値を探る商状となり、引けにかけ、主要株式指数は一段安となり終了した。米長期金利が上昇したことで、株式の相対的な割高感が意識されたことも売りを誘い、一時780ドル下げた。一方、米長期金利は、良好な9月米雇用統計の結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方が強まると債券売り(利回りは上昇)が優勢となった。イールドスプレッドからは、米長期金利が上昇した一方で、主要三指数が大幅続落する展開になったことでイールドスプレッドは全てで拡大する展開になった。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも引き続き下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は30.52から31.36へ上昇した。VIX指数が30台で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.214%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.713%、22/9/12-▲1.664%

                22/9/27-▲1.573%、22/10/6-▲1.628%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月6日:▲1.628%⇒10月7日:予想▲1.680%(前日比で拡大:割安)

 

10月7日のNYダウは大幅続落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.214%から▲1.534%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.546%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.422%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.861%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.337%下回った。NYダウは、注目された米9月雇用統計で失業率が予想以上に低下したことで、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ継続見通しが強まった。米10年債利回りは前日の3.82%台から3.88%台に上昇し、金融政策に敏感な米2年債利回りは4.25%台から4.31%台に上昇した。NYダウは下落してスタートすると、終盤に784ドル安まで下落幅を拡大し、630.15ドル安(-2.11%)の29296.79ドルで終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.765%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.989%、22/9/12-▲1.927%

               22/9/27-▲1.989%、22/10/6-▲1.919%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・10月6日:▲1.919%⇒10月7日:予想▲2.019%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500は大幅続落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.765%から▲0.746%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.850%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.983%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.160%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.480%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.203%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.716%

・直近イールドスプレッド縮小:22/9/12-▲0.198%、22/9/22-▲0.233%

              22/9/27-▲0.078%、22/10/6-▲0.049%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・10月6日:▲0.049%⇒10月7日予想▲0.136%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは大幅続落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.716%から▲1.580%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲2.043%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲2.247%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.362%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.667%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.958%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価指数は大幅続落したことで前日比では拡大した。イールドスプレッドは平均値の1/12超まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.1%台半ばで割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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