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イールドスプレッドで9月28日の米国株市場を先取り!

  • 2022/09/28
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウとS&P500指数は続落した一方で、NASDAQ総合指数は反発する展開になった。シカゴ連銀のエバンス総裁が『利上げが経済に浸透するには時間がかかる』ため行き過ぎた利上げに懸念を表明し金利が低下、安心感から買戻しが優勢となり、寄り付き後は上昇した。新築住宅販売件数や消費者信頼感指数が予想を上回る強い結果を好感し一時買いが先行したが、長期金利が大幅上昇に転じると、警戒感から売られ下落に転じた。引けにかけ、ハイテク株が値ごろ感から買われ下げ止まると、NYダウも下げ幅を縮小し終了した。一方、長期金利は、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが続くとの観測を背景に売り(利回りは上昇)が先行した。英国債相場がこの日も大幅安となったことも相場の重しになった。米5年債入札が低調だったことが分かると売りが加速し、利回りは一時3.9901%前後と2010年4月以来の高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が上昇した一方で、主要三指数はまちまちの動きになったもののイールドスプレッドは全てで縮小する展開になった。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は32.26から32.60へ上昇した。VIX指数は30台で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.218%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.713%、22/8/24-▲1.809%

                22/9/12-▲1.664%、22/9/26-▲1.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・9月26日:▲1.611%⇒9月27日:予想▲1.582%(前日比で縮小:割高)

 

9月27日のNYダウが続落した一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.218%から▲1.636%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.644%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.520%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.959%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.435%下回った。NYダウは、前日までに5日続落したことや、エバンス米シカゴ連銀総裁が利上げペースの減速の可能性に言及したことで上昇する場面もあったが、米10年債利回りが一時、2010年4月以来となる4%近くまで上昇する中、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ見通しが引き続き相場の重しとなった。NYダウは朝方に398ドル高まで上昇後、302ドル安まで反落し、125.82ドル安(-0.43%)の29134.99ドルで終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.766%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.989%、22/8/24-▲2.137%

               22/9/12-▲1.927%、22/9/26-2.031%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・9月26日:▲2.031%⇒9月27日:予想▲1.992%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が続落した一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.766%から▲0.774%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.877%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲2.010%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.187%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.507%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.230%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.720%

・直近イールドスプレッド縮小:22/8/24-▲0.404%、22/9/12-▲0.198%

              22/9/22-0.233%、22/9/26-▲0.139%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・9月26日:▲0.139%⇒9月27日予想▲0.077%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが反発したうえ、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.720%から▲0.077%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲2.102%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲2.306%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.421%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.726%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲4.017%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇したうえ、株価指数が反発したことで前日比では縮小した。イールドスプレッドは平均値の1/22超まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.1%台を割り込み割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。2011年4月21日以降イールドスプレッドは最小となった。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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