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イールドスプレッドで9月7日の米国株市場を先取り!

  • 2022/09/07
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数の全てで続落する展開になった。連休明けの買戻しが先行し、寄り付き後は上昇した。その後、8月ISM非製造業景況指数が予想外に2カ月連続で改善し、連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを支持する結果を受けて金利上昇を警戒した売りが強まり、大きく下落に転じた。長期債利回りが6月来の高水準に達したほか、中国の都市封鎖の拡大、ロシアが欧米の経済制裁が解除されない限りノルドストリームを通じた欧州への天然ガスの供給を停止する可能性を示唆したことなどが世界経済へのリスクになるとの懸念に繋がり、終日軟調推移となった。米長期金利が約3カ月ぶりの水準まで上昇したことを受けて、高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まった。一方、長期金利は、8月米ISM非製造業指数が予想を上回ると、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの観測が改めて意識され、債券売り(利回りは上昇)が広がった。利回りは一時3.3531%前後と6月16日以来の高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅上昇した一方で、主要三指数は続落したもののイールドスプレッドは三指数全てで縮小する展開になった。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は25.99から26.91へ上昇した。VIX指数は20台で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.225%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.713%、22/6/6-▲2.009%

                22/8/17-▲1.845%、22/8/24-▲1.809%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・9月2日:▲2.017%⇒9月6日:予想▲1.897%(前日比で縮小:割高)

 

9月6日のNYダウが続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.225%から▲1.328%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.329%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.205%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.644%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.120%下回った。NYダウは、米8月ISM非製造業総合指数(PMI)が市場予想を上回る強い結果となったことで、10年債利回りが3.35%に上昇したことや、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めへの警戒感が相場の重しとなった。前週まで3週続落したNYダウは朝方に145ドル高まで上昇後、269ドル安まで下落し、173.14ドル安(-0.55%)と2日続落して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小: 21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

               22/6/6-▲2.329%、22/8/24-▲2.137%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-▲4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・9月2日:▲2.328%⇒9月2日:予想▲2.199%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.770%から▲0.571%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.670%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.803%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.980%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.300%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.023%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.727%

・直近イールドスプレッド縮小:22/4/19-▲0.513%、22/8/5-▲0.647%

              22/8/24-▲0.404%、22/9/1-▲0.414%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・9月2日:▲0.526%⇒9月6日予想▲0.404%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.727%から▲1.323%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.775%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.979%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲2.094%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.399%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.690%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、指数が続落したものの前日比では縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.4%台前半と割高感が非常に強まっている。そのため、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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