★欧州市場序盤の取引では、欧州株が大幅安で推移したが、ドルが再上昇となり日中高値を更新した。なお、独DAX指数は3％超の大幅反落、日経先物は20円安に小幅続落した。欧州勢参入後からドル/円では、前週末の8月米雇用統計発表後の長期金利低下を受けたドル売りが先行した。米FRBの9月75bp利上げ観測後後退によるドル売りが優勢になった。欧州主要株価指数が下げ幅を縮小、NYダウ先物も反発地合いを維持する中、ドルが底堅く推移した。

欧州通貨に対しては、ドルの戻り売りが入る場面があったが、ドル/円の下押しは限られ底堅く推移した。米国市場がレーバーデーで休場のため、市場参加者が減少し商いは低調だったが、一時140.66円と日通し高値を付けた。ただ、前週末に付けた高値140.80円がレジスタンスとして意識された。北米市場が休場で市場参加者が極端に少ない中、140円台半ばでの小康状態が続いた。2次以降は小幅のもみ合い相場となり、早朝のオセアニア勢の参入待ちの様相となった。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・7月小売売上高：前月比+0.3％（予想：+0.4％、6月：-1.0％←-1.2％）
・英・8月サービス業PMI改定値：50.9（予想：52.5、速報値：52.5）
・英・8月総合PMI改定値：49.6（予想：50.9、速報値：50.9）
・ユーロ圏・8月サービス業PMI改定値：49.8（予想：50.2、速報値：50.2）
・ユーロ圏・8月総合PMI改定値：48.9（予想：49.2、速報値：49.2）
・独・8月サービス業PMI改定値：47.7（予想：48.2、速報値：48.2）
・独・8月総合PMI改定値：46.9（予想：47.6、速報値：47.6）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は140.37-66円のレンジ

・英国の首相にトラス外相が選出されたが相場の反応は限定

・ロシアのガスプロムが欧州に対してガス供給停止を無期限に

・欧州の景気懸念が強まると全般ユーロ売り

・1998年8月以来24年ぶりの高値140.80円がレジスタンス

・米国市場が休場のため商いは低調だったがドルは堅調