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イールドスプレッドで8月8日の米国株市場を先取り!

  • 2022/08/06
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウは小幅反発した一方で、S&P500指数とナスダック総合指数は小幅に下落する展開になった。7月雇用統計の強い結果を受けて連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測が再燃し、金利高を警戒した売りに寄り付き後は大幅下落した。同時に、景気後退懸念も緩和したため、徐々に買い戻しが強まり、下げ幅を縮小した。NYダウは上昇に転じるも、金利の上昇を受けたハイテク株は売られ、ナスダック総合指数は下落で終了した。来週の米7月消費者物価指数を見極めたい向きも多く、ポジションの買い戻しも観測された模様。一方、長期金利は、7月米雇用統計が予想を大幅に上回り、労働市場の改善が示されると、米景気後退懸念がやや和らぎ、相対的に安全資産とされる米国債には売りが集まった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅上昇した一方で、主要三指数がまちまちの動きになったものの、イールドスプレッドは三指数ともに大幅に縮小した。そのため、ナスダック総合指数はより割高感が強まる展開になった。全般的に割高感が強いことから上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレが高止まりしている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は21.44から21.15へ低下した。VIX指数は20台で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.234%

・直近イールドスプレッド縮小: 22/4/19-▲1.713%、22/6/6-▲2.009%

                22/6/27-▲2.030%、22/7/20-▲2.073%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月4日:▲2.228%⇒8月5日:予想▲2.080%(前日比で縮小:割高)

 

8月5日のNYダウが小幅反発したうえ、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.234%から▲1.154%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.146%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.022%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.461%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.937%下回った。NYダウは、注目された米7月雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を大きく上回るなど、総じて強い結果となった。利上げペースの減速期待が後退したことで朝方は売りが優勢となったが、売り一巡後は利上げ継続期待が高まった金融株や、原油高を好感したエネルギー株が上昇し、下落幅を縮小した。NYダウは朝方に237ドル安まで下落後、76.65ドル高(+0.23%)と小幅に反発して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小: 21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

               22/6/6-▲2.329%、22/6/27-▲2.461%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・8月4日:▲2.573%⇒8月5日:予想▲2.445%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が小幅続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.774%から▲0.329%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.424%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.557%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.734%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.054%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.777%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.736%

・直近イールドスプレッド縮小:22/4/19-▲0.513%、22/6/8-▲0.716%

              22/6/27-▲0.738%、22/7/20-▲0.769%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・8月4日:▲0.788%⇒8月5日予想▲0.669%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが小幅反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.736%から▲1.067%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.510%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.714%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.829%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.134%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.425%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利は大幅上昇した一方で、指数は小幅反落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.6%半ばと割高感が強まった。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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