★欧州市場序盤の取引では、米長期金利が2.73％近辺に上昇となったことを背景に、134円台前半にドルが続伸した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちで推移した。米長期金利が2.74％近辺に上昇となったことを受け、134.42円前後にドルが続伸し日中高値を更新した。欧州市場では、主要通貨に対してドル安地合いが持続し、134.10円前後にドルが軟化した。岸防衛相が『中国発射の弾道ミサイル5発が日本のEEZ内に落下と推定』と発言したことで、リスク回避の円買いが強まった。

発表された新規失業保険申請件数が予想通りで、米6月貿易収支は796億ドルの赤字と予想800億ドルの赤字の範囲で相場への影響は限られた。米長期金利の動きを睨みながら神経質な動きとなり133.13円まで安値を更新した後、133円後半に持ち直すも、133.79円近辺で戻り高値に買い戻しが一服した。中国試射のミサイルが台湾上級通過の可能性との報で円買いが強まった。米長期金利の低下に伴う円買いが入ると一時133円割れとなった。その後、世界的に感染拡大しているサル痘を巡り、米政府は公衆衛生上の緊急事態を宣言したことも重しとなった。

★欧米主要経済指標

・英・7月建設業PMI：48.9（予想：52.0、6月：52.6）

・米・先週分新規失業保険申請件数：26万件（予想：26.0万件、前回：25.4万件←25.6万件）
・米・先週分失業保険受給者数：141.6万人（予想：138.3万人、前回：135.9万人）

・米・6月貿易収支：-796億ドル（予想：-800億ドル、5月：-849億ドル←-855億ドル）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は132.71-134.42円のレンジ

・英中銀が示した見通しで世界的な景気後退懸念が意識された

・中国のミサイルが日本のEEZ内に落ちたと伝わるとリスク回避

・米長期金利の低下や米国株の下落も相場の重し

・サル痘を巡り米政府が公衆衛生上の緊急事態を宣言でドル売り

・VIX指数は21.95から21.44へ低下