★欧州市場序盤の取引では、ドル安・円安地合いが持続した。前日比横ばい圏の133円台前半で推移した。なお、欧州主要株価指数は前日比小幅安となった。欧州勢本格参入後、前日NY市場終値水準の133.15円レベルを中心に神経質にもみ合う展開になった。ドルの値幅は限定された。なお、米長期金利は2.75％台で底堅く推移した。米・独長期金利の上昇に支援されドルが再上昇した。米長期金利は2.78％台に続伸した。米金利が上昇し、NYダウ先物が140ドル超上昇したことで上げ幅を拡大した。

セントルイス連銀総裁が『物価を下げるため、金利は長期にわたり、高い水準が必要となる可能性』を指摘した。大幅利上げを織り込むドル買いが再燃した。発表された米7月ISM非製造業総合指数が予想を上回り、米6月製造業受注指数と米6月コア耐久財受注も予想を上ぶれしたことでドル買いが優勢になった。ドル買い一巡後は米長期金利が上昇幅を縮めたことなどが相場の重しとなり、徐々に上値を切り下げた。米長期金利の上げ幅縮小の動きに伴い一時133.76円付近まで押し戻されたが、再び134円台を回復した。その後は、134円前半での小動きの展開が続いた。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・6月小売売上高：前月比-1.2％（予想：0.0％、5月：+0.4％←+0.2％）
・ユーロ圏・6月生産者物価指数：前年比+35.8％（予想：+35.7％、5月：+36.2％←+36.3％）
・英・6月サービス業PMI改定値：52.6（予想：53.3、速報値：53.3）
・英・6月総合PMI改定値：52.1（予想：52.8、速報値：52.8）

・米・7月サービス業PMI改定値：47.3（予想：47.0、速報値：47.0）
・米・7月総合PMI改定値：47.7（速報値：47.5）
・米・6月製造業受注：前月比＋2.0％（予想：+1.2％、5月：＋1.8％←+1.6％）
・米・7月ISM非製造業景況指数：56.7（予想：53.5、6月：55.3）
・米・6月耐久財受注改定値：前月比＋2.0％（予想：+1.9％、速報値：+1.9％）
・米・6月耐久財受注(輸送用機器除く)改定値：前月比＋0.4％（予想：+0.3％、速報値：+0.3％）
・米・6月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値：前月比＋0.7％（速報値：+0.7％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は132.90-134.55円のレンジ

・7月米ISM非製造業が予想を上回るとドル買い

・FRBが利上げペースを緩めるとの見方が後退

・ペロシ米下院議長が台湾から離れると株高と円安

・米中関係の懸念が去ったわけではないとの見方も多い

・VIX指数は23.93から21.95へ低下