★欧州市場序盤では、原油高、株高を背景に、来月の国民投票で英国がEUに残留するとの観測が高まったことを受け、ポンド/円の大幅上昇に主導されて円は全面安で推移した。原油価格が失速、欧州株も伸び悩むなど、リスク選好の動きが後退したことでドル/円の上昇も一服した。4月21日高値109.89円が目先の上値目処として意識され利食いに押された。米経済指標発表儀に一時109.65円付近まで値を上げたものの、欧州時間に付けた日通し高値109.65円の上抜けに失敗すると一転下落した。また、米長期金利の低下も重しとなった。なお、4月米消費者物価指数（ＣＰＩ）は前月比0.4％上昇と予想の0.3％上昇を上回ったほか、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比 0.2％上昇と予想通りの結果となった。また、4月米住宅着工件数は年率換算で117万2000件と予想の112万5000件程度を上回った一方、4月米 建設許可件数は111万6000件と予想の113万5000件程度を下回った。 アジア市場から円売りをけん引していたポンドの上昇が失速したことを受け、ドル/円も109.00円割れに反落した。その後、FRB高官が6月の利上げの可能性に言及したためドル買いが一時強まった。しかし、米国の早期利上げを警戒した株安に連れたリスク回避の円買いが再燃した。