★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が200ドル超高、WTI原油先物も100ドル台へと大幅上昇となったことを背景に、リスク許容度の改善によるドル安が進行し、138円台でドルが軟調推移した。なお、欧州主要株価指数は全面高となった。来週の米FOMCで1.00％利上げ思惑が後退したことがドルの重しとなる中、リスク選好のドル売りも見られ、ドルの重い動きが継続した。NYダウ先物が300ドル超高に上昇はあを拡大、米長期金利も2.96％台に再上昇となったことを背景に、円買いの動きが後退した。欧米株高や原油高騰が一服となったこを背景に、リスク選好によるドル安・円安の動きが一巡した。138.20円前後でドルが伸び悩んだ。

対欧州通貨などでのドル売りが一巡したことも支えに、緩やかながら138.40円近辺まで買い戻しが進んだ。米長期金利が2.99％台まで上げ幅拡大も支えた。7月NAHB住宅市場指数は55と、予想を大幅に下回り、パンデミックによる経済封鎖直後の20年5月末で最低を記録した。低調な結果を受けてドル売りが再開した。欧州次回につけた安値の137.84円を手前で下げ渋ると、下値を切り上げる場面も見られた。米長期金利が2.95％台まで上昇幅を縮小したほか、NYダウがマイナス圏に沈んだことなどに伴い、戻りの鈍い動きとなった。

★欧米主要経済指標

・米・7月NAHB住宅市場指数：55（予想：65、6月：67）
・米・5月対米証券投資収支・長期有価証券(株式スワップ等除く)：＋1553億ドル（4月：＋872億ドル←+877億ドル）
・米・5月対米証券投資全体：＋1825億ドル（4月：-27億ドル←+13億ドル）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は137.84-138.43円のレンジ

・7月NAHB住宅指数が予想を大きく下回る

・来週26-27日のFOMCでの1％利上観測が後退

・米国株の失速に伴うリスク回避のドル買い

・露ガスプロムが欧州顧客にガス供給を保証できない

・VIX指数は24.23から25.30へ上昇