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イールドスプレッドで6月21日の米国株市場を先取り!

  • 2022/06/18
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウは小幅続落した一方で、S&P500指数とナスダック総合指数は反発する展開になった。連日の下げで行き過ぎ感からの買戻しに、寄り付き後は上昇した。金利が再び上昇したことや原油価格の下落が警戒され重しとなったほか、連休を控えた調整や株価指数先物、オプション、個別株オプションの3つのデリバティブ取引の決済が重なるトリプルウィッチングを巡るテクニカルな取引に終日上下に振れ、NYダウは小幅安で終了した。ハイテクは前日に約1年9カ月ぶりの安値を付けたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。一方、長期金利は、高インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方から債券売り(利回りは上昇)が出た。ただ、3連休を控えて一方的に下落する展開にはならなかった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が上昇した一方で、三指数まちまちの展開になったもののイールドスプレッドは主要三指数は全て縮小した。全般割高感が強まっていることから、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は32.95から31.13へ低下した。VIX指数は30台で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.246%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/19-▲1.713%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月16日:▲2.372%⇒6月17日:予想▲2.343%(前日比で縮小:割高)

 

6月17日のNYダウは小幅続落した一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.246%から▲0.903%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.883%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.759%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.198%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.674%下回った。NYダウは、週末を控えた持ち高調整や、四半期毎の株価指数や個別株の先物・オプションの最終売買日が重なるクワドルプル・ウィッチングで売買高が増加する中、ハイテク株やクルーズ株が上昇した一方、エネルギー株が大幅安となり、公益、生活必需品などのディフェンシブ株も売りに押された。前日に30000ドルを下回ったNYダウは、朝方に240ドル高まで上昇し、30000ドルを回復したが、273ドル安まで反落し、38.29ドル安(-0.13%)の29888.78ドルと小幅に続落して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月16日:▲2.847%⇒6月17日:予想▲2.797%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が小幅反発したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.774%から+0.023%と平均値より下方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.072%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.205%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.382%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.702%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.425%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.745%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/19-0.513%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月16日:▲1.084%⇒6月17日予想▲0.989%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは反発したうえ、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.745%から▲0.756%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.190%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.394%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.509%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.814%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.105%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇したうえ、株価も反発したことで前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.9%台後半まで縮小したことで、割高感は継続している。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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