★欧州市場序盤の取引では、黒田日銀総裁発言が伝わる中、133.60円台に続伸し20年以上ぶりドル高値を更新した。米独の10年債金利が上昇したことにドルとユーロが支援され円売りが強まった。なお、欧州主要株価指数は小幅安となった。欧州市場では、ドル買いの勢いが加速したことに主導されてドルが全般強含んだ。なお、米長期金利は3.01％台に上昇した。欧州市場中盤の取引では、NY勢本格参入を控え、円売りが再開した。なお、米長期金利が3.02％近辺に再上昇、WTI原油先物は121ドル近辺で上昇を維持した。

NY勢が参入し始め、米長期金利が3.02％台まで上昇するとさらにドル買いが強まった。黒田日銀総裁が改めて強力な金融緩和政策の継続を表明したことを受けた円独歩安の展開が継続し、一時134.47円と2002年2月以来の高値を更新した。米長期金利が3.03％台から2.99％台まで上昇幅を縮めたことでドル買いも一服した。低調な米10年債入札結果を受け、米長期金利が2.98％台から3.01％台まで再び上昇した影響もあり134円台を回復した。米長期金利が3.03％台まで再び上昇したことを受けてドル買いが継続した。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・1-3月期GDP確定値：前年比+5.4％（予想：+5.1％、速報値：+5.1％）
・ユーロ圏・1-3月期GDP確定値：前期比+0.6％（予想：+0.3％、速報値：+0.3％）
・英・5月建設業PMI：56.4（予想：56.6、4月：58.2）

・米・4月卸売在庫改定値：前月比＋2.2％（予想：+2.1％、速報値：+2.1％、3月＋2.7％）
・米・4月卸売売上高：前月比＋0.7％（3月＋1.8％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は133.19-134.47円のレンジ

・黒田日銀総裁が大規模な金融緩和の継続を繰り返し表明

・一時134.47円と2002年2月以来20年4ヵ月ぶりの高値更新

・独10年債利回りが一時1.363％前後と8年ぶりの高水準

・米10年債入札が『低調』と受け止められる相場の重し

・VIX指数は24.02から23.96へわずかに低下