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イールドスプレッドで4月22日の米国株市場を先取り!

  • 2022/04/22
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数全てで下落する展開になった。3月の景気先行指数が過去最高を記録し、失業保険継続受給者数が1970年来で最小となる好調な経済指標を好感し、寄り付き後は上昇した。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げペースを若干加速させる必要性に言及し5月連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.5%ポイントの利上げも選択肢になることを確認すると、売りに拍車がかかり下落に転じた。金利の急伸を警戒し、引けにかけて下げ幅をさらに拡大した。一方、長期金利は、米連邦準備理事会(FRB)がインフレに対応するため、積極的な利上げを実施していくとの見方から債券売り(利回りは上昇)が広がった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅上昇したことで、三指数は下落したものの、S&P500指数とナスダック総合指数はわずかに拡大した一方で、NYダウはわずかに縮小した。米長期金利が上昇基調を強めていることから、株価が下落しても割高感が強まっている。そのため、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は20.32から22.68へ上昇した。VIX指数が20台乗せとなっていることで、米国株は不安定な動きは継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.261%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/19-▲1.713%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・4月20日:▲1.800%⇒4月21日:予想▲1.779%(前日比で縮小:割高)

 

4月21日のNYダウは反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.261%から▲1.482%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.447%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.323%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.762%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.238%下回った。NYダウは、好決算発表銘柄の上昇を追い風に上昇してスタートしたものの、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が5月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%の利上げの可能性に言及し、米10年債利回りが再び2.95%台までに上昇したことで大きく反落した。NYダウは朝方に331ドル高まで上昇後、終盤に436ドル安まで下落し、368.03ドル安(-1.05%)と3日ぶりに反落して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.778%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・4月20日:▲2.105%⇒4月21日:予想▲2.109%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が大幅続落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.778%から▲0.669%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.760%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.893%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲2.070%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.390%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.113%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.756%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/19-0.513%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・4月20日:▲0.660%⇒4月21日予想▲0.662%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが大幅続落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.756%から▲1.094%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.517%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.721%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.846%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.151%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.442%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価は大幅続落したことで前日比でわずかに拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.6%台半ばまで縮小していることで、割高感が非常に強まっている。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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