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イールドスプレッドで4月12日の米国株市場を先取り!

  • 2022/04/12
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数ともに全て反落する展開になった。消費者物価指数(CPI)の発表や金融決算控え、警戒感から寄り付き後は下落した。米長期金利の上昇で高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まったほか、中国・上海市でのロックダウン(都市封鎖)継続などを受けて、世界景気の先行きへの警戒感が強まり投資家心理を圧迫した。ウクライナ情勢を巡る懸念も相場の重石になった。一方、長期金利は、明日の3月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まる中、この日も売り(利回りは上昇)が続いた。利回りは一時2.7896%前後と2019年1月以来約3年3カ月ぶりの高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅上昇した一方で、NYダウは下落したものの縮小、S&P500とナスダック総合は大幅下落したことで拡大した。割高感が強まっていることから上値追いよりも、下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は21.16から24.37へ上昇した。ただ、VIX指数が再び20台乗せとなっていることで、米国株は不安定な動きになりやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.265%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/8-▲1.896%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・4月8日:▲1.896%⇒4月11日:予想▲1.880%(前日比で縮小:割高)

 

4月11日のNYダウが反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.265%から▲1.385%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.346%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.222%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.661%下回った。20年3月23日の6.017%から▲4.137%下回った。NYダウは、長期金利の上昇を受けてハイテク・グロース株が軒並み安となったほか、原油安を受けてエネルギー株も幅広く下落した。大幅な伸びが予想される12日の3月消費者物価指数(CPI)や13日の3月生産者物価指数(PPI)の発表を控え、米10年債利回りは2019年1月以来となる2.79%台まで上昇した。NY原油は94.29ドルと前日比4%超下落。新型コロナ感染拡大による中国での都市封鎖を受けて、エネルギー需要の減少が懸念された。NYダウも448ドル安まで下落し、413.04ドル安(-1.19%)と3日ぶりに反落して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.779%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/8-▲2.177%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・4月8日:▲2.177%⇒4月11日:予想▲2.190%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が大幅反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.779%から▲0.589%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.679%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.812%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.989%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.309%下回った。20年3月23日の6.222%から▲4.032%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.759%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/8-0.746%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・4月8日:▲0.746%⇒4月11日予想▲0.751%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが大幅反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.759%から▲1.008%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.428%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.632%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.747%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.052%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.343%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価が大幅反落したことで前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.7%半ばまで縮小していることで、割高感が非常に強まっている。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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