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イールドスプレッドで11月19日の米国株市場を先取り!

  • 2021/11/19
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウは反落した一方でS&P500指数とナスダック総合指数は反発する展開になった。昨日引け後に発表された決算に失望したシスコシステムズ(CSCO)の下落がダウを押し下げ、寄り付き後は下落した。世界で新型コロナ感染が再流行しているため景気回復懸念が広がったほか、連邦準備制度理事(FRB)のパウエル議長再任の行方もいまだ不透明で警戒感が台頭し終日軟調に推移した。ただ、押し目では、小売り企業の強い決算を好感した買いも散見され、引けにかけて下げ幅を縮小した。ナスダックは好決算を発表した半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)の上昇がけん引し上昇、史上最高値を更新し終了した。一方、長期金利は、予想を上回る米経済指標を受けて売り(利回りは上昇)が出た半面、10年物価連動国債(TIPS)入札が堅調な需要を集めたことで買い(利回りは低下)が入り相場はもみ合いとなった。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が上昇してきていることから、割高感が出始めてきている。

 

世界的に感染拡大が縮小してきており、世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、株価にとっては、ネガティブな材料となりやすい。一方、米国株のVIX指数は16.11から16.59へ上昇した。VIX指数は20を下回っていることもあり、過度なリスク回避の動きにはつながっていない。しかし、インフレ高進警戒感から米長期金利が上昇しやすいことや株高も並行していることもあり、徐々に米国株式市場全般に割高感が浮上してきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.286%

・直近イールドスプレッド縮小:20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

                21/1/11-▲2.611%、21/10/21-▲2.758%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月17日:▲2.930%⇒11月18日:予想▲2.937%(前日比で拡大:割安)

 

11月18日のNYダウは続落した一方で、米長期金利がわずかに上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.286%から▲0.349%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.289%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.165%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.604%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.080%下回った。NYダウは、エヌビディアの上昇にけん引されたハイテク株が上昇し、S&P500とナスダック総合が最高値を更新した一方、バリュー株の比率が高いNYダウが下落した。NYダウは60.10ドル安(-0.17%)と小幅に続落した。アップル、ホーム・デポが2%超上昇したものの、市場予想を下回る売上高や弱い見通しが嫌気されたシスコ・システムズが5.51%下落したほか、3M、アメリカン・エキスプレス、セールスフォースなども1.6-2.5%下落しNYダウを押し下げた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.778%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・11月17日:▲2.778%⇒11月18日:予想▲2.762%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が反発したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.778%から▲0.016%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.107%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.240%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.417%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.737%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.460%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.771%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、21/1/11-1.066%

              21/2/16-1.144%、21/10/21-1.342%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・11月17日:▲1.340%⇒11月18日予想▲1.327%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは反発したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.771%から▲0.444%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.852%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.056%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.171%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.476%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.767%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利がわずかに上昇したうえ、株価も反発したことで前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.3%台前半まで縮小推移していることで割高感は強まっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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