★欧州市場序盤の取引では、前日比横ばいの113.60円前後でもみ合い推移した。なお、NYダウ先物は57ドル安に反落、日経先物は40円高に小幅続伸した。米長期金利が1.60％台で高止まりする中、ドルは底堅い動きになったものの113.70円台で頭を抑えられているため、戻り売りも強かった。欧州市場では、ドル/円は伸び悩み、113円付近でもみ合う展開が続いた。米長期金利上昇を背景に日中高値を更新した。なお、日経先物は20円高に上昇幅を縮小した。

米国の経済指標は予想範囲内ながら、物価指標は懸念ほど上昇しなかったことで、ドルは小幅に軟化した。米長期金利が低下から下げ渋ったことでドルの下落が抑制された。米10月シカゴPMIが予想を上回ったことで、113.98円まで上昇した。米経済指標が総じて強く、114円に迫ったが届かなかったことでドルが失速した。月末ロンドンフィキシングに掛けたドル買いが強まった。米主要株価指数がプラス圏を回復したことで、リスク回避が後退したことも支援となりじり高となった。しかし、株価指数がマイナス圏へ下押しする場面もあり、じり高の流れは後退した。

★主要欧米経済指標

・ユーロ圏・10月消費者物価指数速報値：前年比+4.1％（予想：+3.7％、9月：+3.4％）
・ユーロ圏・10月消費者物価コア指数速報値：前年比+2.1％（予想：+1.9％、9月：+1.9％）
・ユーロ圏・7-9月期GDP速報値：前年比+3.7％（予想：+3.5％、4-6月期：+14.2％←+14.3％）
・ユーロ圏・7-9月期GDP速報値：前期比+2.2％（予想：+2.1％、4-6月期：+2.1％←+2.2％）

・米・7-9月期雇用コスト指数：前期比＋1.3％（予想：+0.9％、4-6月期：+0.7％）
・米・9月コアPCE価格指数：前年比＋3.6％（予想：+3.7％、8月：+3.6％）
・米・9月個人所得：前月比-1.0％（予想：-0.3％、8月：+0.2％）
・米・9月個人消費支出(PCE)：前月比＋0.6％（予想：+0.6％、8月：+0.8％）
・米・10月シカゴ購買部協会景気指数：68.4（予想：63.7、9月：64.7）
・米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値：71.7（予想：71.4、速報値：71.4）
・米・10月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値：4.8％（速報値：4.8％）
・米・10月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値：2.9％（速報値：2.8％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は113.489-114.09円のレンジ

・WTI原油先物が下落して資源国通貨安とんりドル買い

・米経済指標が総じて強い結果となりドル買い

・月末ロンドンフィキシングに掛けてドル買い強まる

・米国株市場では好決算を発表した銘柄が相場を支えた

・米主要株価三指数は史上最高値を更新

・VIX指数は16.53から16.26へ低下