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イールドスプレッドで9月29日の米国株市場を先取り!

  • 2021/09/29
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全て大幅下落する展開になった。財務長官が連邦債務が10月18日に上限に達する公算大だと指摘したため、政府機関閉鎖などのリスクが警戒され、寄り付き後は下落した。9月消費者信頼感指数が予想外に悪化し、回復低迷懸念が浮上したほか、イエレン長官が上院銀行委員会証言で、債務上限が引き上げられなければ金融危機やリセッションに直面する可能性を警告したため、売りが加速し一時610ドル超下げた。金利の上昇で、ハイテク株も売られた。一方、長期金利は、前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に広がった早期の緩和縮小観測が、引き続き債券売り(利回りは上昇)を促した。原油など資源価格の高騰も金利を押し上げ、利回りは一時1.5652%前後と6月17日以来の高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感のほか、中国大手不動産の恒大集団の経営危機懸念が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は18.76から23.25へ上昇した。再びVIX指数が20を上回ってきたことで、相場が全般不安定化へ向かっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.290%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・9月27日:▲3.032%⇒9月28日:予想▲3.048%(前日比で拡大:割安)

 

9月28日のNYダウは大幅反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.290%から▲0.242%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.178%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.054%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.493%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.969%下回った。NYダウは、長期金利の上昇が加速したことでハイテク・グロース株を中心に幅広く下落した。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が示唆されたことを受けた米債売りが続き、米10年債利回りは一時1.567%と6月以来の水準まで上昇した。上院共和党が米連邦債務上限引き上げに反対し、政府機関の閉鎖リスクも懸念材料となった。NYダウは569.38ドル安(-1.63%)と5日ぶりに反落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.777%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・9月27日:▲2.946%⇒9月27日:予想▲2.980%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が大幅反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.777%から+0.203%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.889%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.022%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.199%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.519%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.242%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.775%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・9月27日:▲1.569%⇒9月28日予想▲1.600%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが大幅続落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.775%から▲0.175%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.579%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.783%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.898%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.203%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.494%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価が大幅続落したものの前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.6%まで拡大したが、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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