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イールドスプレッドで8月30日の米国株市場を先取り!

  • 2021/08/28
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数全てで反発する展開になった。昨日の下げの反動で、寄り付き後は上昇した。注目となっていた連邦準備制度理事会(FRB)の年次経済シンポジウムの講演でパウエル議長は年内の資産購入縮小開始が適切となる可能性に言及したものの、利上げには程遠いとタカ派色を強めなかったことから、長期にわたり低金利が継続されるとの期待に買いが強まった。長期金利の低下で、ハイテク株も買われナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了した。一方、長期金利は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を受けて、米金融緩和の早期縮小観測が後退すると債券買い(利回りは低下)が優勢となった。市場では『テーパリング開始時期に関する新たな手掛かりは得られず、年終盤まで実施される可能性は低いとの見方が広がった』との声が聞かれた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は18.84から16.33へ低下した。VIX指数が20下回ってきたことで、再び相場は安定化してきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.291%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月26日:▲3.110%⇒8月27日:予想▲3.123%(前日比で拡大:割安)

 

8月27日のNYダウが反発した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.291%から▲0.0.168%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.103%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.979%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.418%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.894%下回った。NYダウは、注目されたジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始を示唆し、テーパリング終了後も、直ぐには利上げを行わないとしたことでセンチメントが大きく改善した。ほぼ横ばいでスタートしたNYダウはパウエル議長発言を受けて上昇し、242.68ドル高(+0.69%)とほぼ一日の高値で終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・8月26日:▲3.059%⇒8月27日:予想▲3.062%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が反発した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.774%から+0.288%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.807%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.940%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.127%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.437%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.160%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.775%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・8月26日:▲1.660%⇒8月27日予想▲1.665%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが反発した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.775%から▲0.110%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.514%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.718%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.833%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.138%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.429%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅低下した一方で、株価は反発したものの前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.6%台半ばまでスプレッドが拡大してきた。そのため、割高感はだいぶ薄れてきた。しかし、米長期金利の上昇やネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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