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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 想定ほどタカ派ではなかった講演内容!
- 2021/08/28
- NYタイム
★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が一時100ドル超高、WTI原油先物も68ドル台後半に上値を伸ばしたことを背景に、資源国通貨やポンドが対ドル対円で反発した。米長期金利が1.350%近辺に持ち直したことを受け、110.15円レベルで日中高値を更新した後、もみ合い相場となった。ジャクソンホール会議でのパウエル米FRB議長講演内容に集まっているため、全般的に様子見ムードが広がり小動きだった。米アトランタ連銀総裁が『米雇用増加が引き続き堅調であれば、10月のテーパリング開始が合理的』と発言がドルを下支えした。フィラデルフィア連銀総裁も『テーパリングに動くことをに賛成』との発言や、米クリーブランド連銀総裁からもタカ派発言が伝わったことでドル買いが優勢になった。
パウエル米FRB議長の講演内容は、警戒されたほど量的緩和縮小や利上げの前倒しは示唆さえなかったことで、米長期金利の低下とともに一転してドル売りが優勢になった。想定ほどタカ派な内容ではなかったことを受け米金利低下・ドル安の流れが続いた。その後は、週引けに近づき、米金利低下・ドル安の流れが落ち着き、動意が鈍った。
★欧米主要経済指標
・米・7月前渡商品貿易収支:-864億ドル(予想-909億ドル、6月-921億ドル←-912億ドル)
・米・7月コアPCE価格指数:前年比+3.6%(予想:+3.6%、6月:+3.6%←+3.5%)
・米・7月個人所得:前月比+1.1%(予想:+0.3%、6月:0.2%←+0.1%)
・米・7月個人消費支出(PCE):前月比+0.3%(予想:+0.4%、6月:1.1%←+1.0%)
・米・7月卸売在庫速報値:前月比+0.6%(予想:+1.0%、6月:+1.2%←+1.1%)
・米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:70.3(予想:70.8、速報値:70.2)・米・8月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:4.6%(速報値:4.6%)
・米・8月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.9%(速報値:3.0%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は109.75-110.26円のレンジ
・パウエル米FRB議長の講演を前に複数の米FRBメンバーからタカ派発言
・パウエル米FRB議長の講演内容は想定したほどタカ派的な内容ではない
・利上げには程遠いとタカ派色を強めなかった
・FF金利先物市場では金融引き締めの可能性低下が示唆された
・VIX指数は17.22から16.39へ低下