★欧州市場序盤の取引では、香港株の上昇に続き、欧州株が全面高で推移、NYダウ先物も200ドル超高に続伸となる中、リスク選好による円安基調が持続した。米長期金利が1.34％近辺に上昇幅を広げたことに連れ、ドル安・円安が交錯する中、109.90円台でもみ合う展開になった。中国本土、欧州諸国の株高を受けて、リスク選好的な円売りが観測された。『中国当局は中国恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示した』との報道が伝わると、NYダウ先物が120ドル高に急速に上昇幅を縮小するに連れて、円買い戻しの動きが優勢になった。しかし、トルコ中銀が政策金利を引き下げたことで、ドル買い・リラ売りが急拡大したことで、ドル/円の取引でもドル買い・円売りが観測された。

米新規失業保険申請件数が予想外に増加、8月シカゴ連銀全米活動指数は予想を下回るとドルは反落した。NYダウは500ドル超高まで上げ幅を拡大したことで、リスク選好のドル売り・円売りの流れが継続した。米長期金利が1.40％台まで上昇したことを受けて円売り・ドル買いが継続した。NYダウが600ドル超高まで上げ幅を拡大、米長期金利の上昇を背景に110円前半で堅調推移となった。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・9月マークイット製造業PMI速報値：58.7（予想：60.3）
・ユーロ圏・9月マークイットサービス業PMI速報値：56.3（予想：58.5）
・英・9月マークイット製造業PMI速報値：56.3（予想：59.0）
・英・9月マークイットサービス業PMI速報値：54.6（予想：55.0）

・米・8月シカゴ連銀全米活動指数：0.29（予想：0.50、7月：0.75←0.53）
・米・先週分新規失業保険申請件数：35.1万件（予想：32.0万件、前回：33.5万件←33.2万件）
・米・失業保険継続受給者数：284.5万人（予想：260万人、前回：271.4万人←266.5万人）
・米・9月製造業PMI速報値：60.5（予想：61.0、8月：61.1）
・米・9月サービス業PMI速報値：54.4（予想：54.9、8月：55.1）
・米・9月総合PMI速報値：54.5（8月：55.4）
・米・8月景気先行指数：前月比＋0.9％（予想：+0.7％、7月：＋0.8％←+0.9％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.74-110.35円のレンジ

・英中銀はMPCで政策金利と資産購入額の据え置きを決定

・トルコ中銀は政策金利を1.0％引き下げたことでリラ売り

・中国当局は恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示

・米FOMCの結果公表を受けて金融政策の不透明感が後退

・VIX指数は20.87から18.63へ低下