★欧州市場序盤の取引では、欧州主要株価指数が軟調に推移、NYダウ先物もマイナス圏に転じたことを背景に円買い戻しの動きが優勢となり、110.70円台に再下落した。ユーロ/円の下落がドルを圧迫し110.85円近辺でドルの上値が重い展開になった。米長期金利が一時1.422％近辺になったこともドルの重石になった。欧州市場中盤の取引では、連休明けのNY勢本格参入を控え、ドルは主要通貨に対して前週末比高安まちまちで推移した。欧州株式市場はやや軟調、NYダウ先物もマイナス圏となり株安観測で円買いとなった。

米長期金利が急速に低下幅を縮めると下値を切り上げた。6月ISM非製造業景況指数が予想を下回ったことで、NYダウは210ドル安まで下げ幅を広げ、米長期金利は1.35％台半ばまで低下する中、ドルは失速した。米長期金利が1.34％台まで低下、NYダウは一時400ドル超下落したことで円買いが優勢になった。対欧州通貨でドル買いが強まったことに影響され下値を切り上げた。売りが一巡した米国株は下げ幅を縮小する中、NY原油先物の失速で対資源国通貨中止にドル高進んだ影響で、110.60円台で方向感なくもみ合い相場が続いた。

★欧米主要経済指標

・英・6月建設業PMI：66.3（予想：64.0、5月：64.2）
・独・7月ZEW景気期待指数：63.3（予想：75.2、6月：79.8）
・ユーロ圏・5月小売売上高：前月比+4.6％（予想：+4.3％、4月：-3.9％←-3.1％）

・米・6月ISM非製造業景況指数：60.1（予想：63.5、5月：64.0）
・米・6月サービス業PMI改定値：64.6（予想：64.8、速報値：64.8）
・米・6月総合PMI改定値：63.7（速報値：63.9）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は110.49-91円のレンジ相場

・原油先物価格の失速で対資源国通貨中心にドル高

・米指標が景気回復モメンタムのピークアウトを示唆

・米長期金利は一時1.3464％前後と2月24日以来の水準

・NYダウが失速し一時400ドル超下落

・VIX指数は15.07から16.44へ上昇