★欧州市場朝方の取引では、欧州株が堅調に推移する中、リスク許容度の改善を受けドルと円が軟調に取引され、ドル/円は前日比ほぼ横ばいの112.60円前後で底堅く推移した。欧州市場中盤の取引では、株価が再び堅調に推移する中、全般的にドル軟調の流れが持続した。一方、ドル/円の動意は乏しく112.53円前後で小動きが継続した。112.70円前後からは、利益確定売りで上値を抑えている一方、112.40円近辺からは押し目買い観測もあり下げ渋った。

米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数など強い経済指標が発表されたが反応は鈍かった。NYタイムに入って、NYダウが180ドル超安など株安で上値が重くなった。米国とサウジアラビアの緊張が高まることが懸念され、NYダウの下げ幅が拡大し、リスク回避の円買いが加速した。NYダウが470ドル超安まで下落し、リスク回避の円買いも継続し、一時111.92円まで下落した。その後は、円以外の主要通貨に対しドル買いが優勢となる中、112円前半に持ち直した。

★欧米主要経済指標

・英・9月小売売上高(自動車燃料含む)：前月比-0.8％（予想：-0.4％、8月：+0.4％←+0.3％）

・米・10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数：22.2（予想：20.0、9月：22.9）
・米・先週分新規失業保険申請件数：21.0万件（予想：21.1万件、前回：21.5万件←21.4万件）
・米・失業保険継続受給者数：164.0万人（予想：166.3万人、前回：165.3万人←166.0万人）
・米・9月景気先行指数：前月比＋0.5％（予想：+0.5％、8月：+0.4％）

★欧米市場のポイント

･111.92-112.64円のレンジ相場

･米経済指標は良好な結果

･米国とサウジアラビアの緊張を嫌気

･NYダウは327ドル安で終了

･112円台を維持