★欧州市場序盤の取引では、欧州株が反発となる中、リスク回避によるドル高・円高圧力は緩和した。欧州勢本格参入後、ドル/円の合意は乏しく128.80円を挟み上下10ポイント前後でもみ合い商状を継続した。なお、日経先物は20円高に小幅続伸した。欧州市場ではドル主要通貨に対して底堅く取引された。NYダウ先物は270ドル高、米長期金利は2.91％付近で上昇維持した。

米長期金利の上下に多少振らされる展開となったが、129円を挟んでもみ合いとなった。米長期金利が2.93％上昇すると、全般的にドル高が優勢になった。欧米株価が大幅に反発したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が後退したことも支援材料となりドル買いが継続した。米株高・米長期金利の上昇を背景に、本日高値圏となる129.30円前後を中心に底堅い動きも、リスク選好のドル売りも見られ、上昇は一服した。週末の午後に入って動きは一段と細り、129.30円近辺でこう着した。米株の上昇は一服し、米長期金利は2.92％近辺で動きが鈍った。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月鉱工業生産：前月比-1.8％（予想：-2.0％、2月：+0.5％←+0.7％）

・米・4月輸入物価指数：前月比0％（予想：+0.6％、3月：＋2.9％←+2.6％）
・米・4月輸入物価指数：前年比＋12.0％（予想：+12.3％、3月：＋13％←+12.5％）
・米・4月輸出物価指数：前月比＋0.6％（予想：+0.7％、3月：＋4.1％←+4.5％）
・米・4月輸出物価指数：前月比＋18.0％（予想：+19.2％、3月：＋18.6％←+18.8％）
・米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値：59.1（予想：64.0、4月：65.2）
・米・5月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値：5.4％（予想5.5％、4月：5.4％）
・米・5月ミシガン大学5－10年期待インフレ率速報値：3.0％（4月：3.0％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は128.49-129.45円のレンジ

・ロシア産エネルギーの供給不足によるユーロ圏景気の減速懸念

・欧米株高でリスク回避のドル買いが後退

・5月米消費者態度指数速報値は予想を下回ったものの相場の反応は限定的

・米国株は週末控えたポジション調整目的の買い戻し

・VIX指数は31.77から28.87へ低下