★欧州市場序盤取引では、株安・商品安を背景にリスク回避を受けたドル高・円高・スイス高が持続した。なお、欧州株は全面安で取引をスタート、NYダウ先物は160ドル安に続落、米長期金利は1.470％近辺に低下した。NYダウ先物が10ドル安に下げ幅を一段と縮小、日経先物も200円高に反発となったが、ドルの動意は乏しく前日比小幅ドル安水準の106.00-05円前後でもみ合い商状となった。米長期金利が1.45％台から1.48％台に持ち直したことにドルが下支えられた。欧州中盤の取引では、米国債券市場の動向が警戒される中、全般的にドルが再上昇となり、106.52円付近まで上昇した。株価が伸び悩む中、クロス円が戻り売りに押されて再軟化した。

米長期金利は方向感の乏しい推移が続いたが、米金利に対する為替相場の反応も一旦薄れた。前日に急騰した米長期金利が落ち着き、米国市場でハイテク株主体のナスダック総合が反発して始まったことが相場の下支え要因になった。米国株のさえない動きを背景としたリスク回避のドル買いが見られ上値を伸ばした。米長期kンりが1.50％台まで上げ幅を縮小する中、全般ドル買いが優勢となり、106.69円まで高値を更新した。ドル/円の調整売り一服から持ち直す動きとなり、狭いレンジでの動きとなった。

★欧米主要経済指標

・米・1月コアPCE価格指数：前年比+1.5％（予想：+1.4％、12月：+1.4％←+1.5％）
・米・1月個人所得：前月比+10.0％（予想：+9.5％、12月：+0.6％）
・米・1月個人消費支出：前月比+2.4％（予想：+2.5％、12月：-0.4％←-0.2％）
・米・1月卸売在庫速報値：前月比＋1.3％（予想：+0.4％、12月：＋0.5％←+0.3％）
・米・1月前渡商品貿易収支：-837億ドル（予想：-830億ドル、12月：-832億ドル←-825億ドル）
・米・2月シカゴ購買部協会景気指数：59.5（予想：61.0、1月：63.8）
・米・2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値：76.8（予想：76.5、速報値：76.2）
・米・2月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値：3.3％（速報値：3.3％）
・米・2月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値：2.7％（速報値：2.7％）

★欧州市場のポイント

・ドル/円相場は106.00-69円のレンジ

・原油や銅など商品相場の下落を背景に資源国通貨の下げ

・米長期金利の上昇基調は一服

・市場ではパウエルFRB議長の緩和継続姿勢に懐疑的な見方

・VIX指数は28.89から27.95へ低下