★ドル/円は、日経平均株価が後場に上げ渋ったほか上海総合株価指数が下げ幅を拡大したことで、積極的なドル買いは手控えられた。時間外取引で米長期金利が低下に転じたことで円買い・ドル売りがジワリと強まった。欧州市場中盤の取引では、ドラギＥＣＢ総裁会見を控え、ドルは全般小幅な動きとなった。ＥＣＢが理事会で、①政策金利を0.00％に引き下げ、②下限政策金利の中銀預金金利をマイナス0.4％へ0.1％引き下げ、④新たな長期リファイナンスオペの計画-等想定外の追加緩和に踏み切り、リスク選好の円売りにドル/円は一時114.20円へ上昇した。その直後に米3月5日週の米新規失業保険申請件数が予想を下回る結果となったことで、さらに米ドル買いが加速し、114.44円の高値を付けた。ただ、ドラギＥＣＢ総裁の発言を受けてユーロ/ドルが急反発し、株価が失速するにつれて113.55円まで一転下落したが、ＮＹダウが上昇するとドル買いが再開し114.21円まで持ち直した。しかし、20日の原油生産凍結に関して開催される会合にイランがまだ参加・不参加の意向を明らかにしていないと伝わると原油価格が下落しリスク回避の動きが強まりドルは急落した。一時112.60円まで下落したが、ＮＹダウの下落が一服したことで、ドルは113円台まで買い戻される展開となった。