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イールドスプレッドで2月20日の米国株市場を先取り!
- 2019/02/20
- アジアタイム
★2月19日(火)の米国3市場は、NYダウ:8.07ドル高の25,891.32ドル、S&P500:4.16ポイント高の2,779.76ポイント、NASDAQ:14.36ポイント高の7,486.77と、3指数とも小幅上昇となった。一方、米長期金利は、2.638%に低下(価格は上昇)した。『15日付けPERと株価から逆算』して2月19日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.48倍、S&P500:17.28倍、NASDAQ:22.89倍と、3指数ともに前日比で上昇(割高)となった。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.74倍を現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に19日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.430%、S&P500:▲3.149%、NASDAQ:▲1.719%と、3指数とともにイールドスプレッドは前日より拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。米長期国債は、19日に始まった米中通商協議や20日発表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨などを控えて様子見ムードが強かったものの、やや持ち高調整目的の買い(金利は低下)が優勢となった。
昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。
19日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.407%⇒▲3.430%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.796%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.361%へ縮小してきている。NYダウは、米商務省が自動車・自動車部品の輸入制限に関する報告書をトランプ大統領に提出したほか、メキシコ国境の壁建設費確保を狙った国家非常事態宣言を巡り、複数の州が提訴していることもあり小安く始まった。ただ、寄り付きでの売り一巡後は徐々に買い戻しが進んだ。2018年11月-2019年1月決算が予想を上回ったウォルマートが上昇し、他の小売り株にも買いが広がった。一方、米中通商協議や20日発表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を見極めたいとのムードも強く、買いの勢いも限られた。VIX指数は14.91から14.88へ低下した。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.132%⇒▲3.149%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。S&P500も割安感が徐々に払拭されてきている。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.720%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.418%へ縮小してきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.700%⇒▲1.719%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.460%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.521%へ縮小してきている。
テクニカル的で米国株は、NYダウは、200日SMA、260日SMAがサポートとなり下げとまった一方で、5日SMAと10日SMAを上抜け短期的には上昇基調が継続している。また、25日SMAが上抜きとなっていることから、中期的な上昇トレンドも継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが%Dを上抜けしてきており、回復基調となっている。ただ、買われ過ぎ過熱感が強まっており、何時下落調整の動きになっても不思議ではない。12月3日の直近高値25,980.21ドルを上抜け出来るかが焦点となる。S&P500とNASDAQも、200日SMAと260日SMAを上抜けしてきており、上昇基調を維持している。米国株全般にレジスタンスを上抜けしてきたことで、上昇基調が継続しているものの割高感も出始めており、調整的な下落調整となっても不思議ではない。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.281%、S&P500:3.149%、ナスダック:2.069%も下落時の節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。