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イールドスプレッドで1月25日の米国株市場を先取り!
- 2019/01/25
★1月24日(木)の米国3市場は、NYダウ:22.38ドル安の24,553.24ドル、S&P500:3.63ポイント高の2,642.33ポイント、NASDAQ:47.69ポイント高の7,073.46と、NYダウは下落したものの、他の2指数は上昇するまちまちの動きとなった。一方、米長期金利は低下して2.714%となった。『23日付けPERと株価から逆算』して24日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.64倍、S&P500:16.72倍、NASDAQ:22.92倍と、NYダウはわずかに前日よりわずかに低下したが、2株価指数は前日より上昇した。このPERを基に24日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.680%、S&P500:▲3.267%、NASDAQ:▲1.649%と、三指数ともイールドスプレッドは前日比とほぼ変わらずの展開となった。米長期国債は米中貿易協議を巡る警戒感などから、安全資産とされる米国債に買い(利回りは低下)が入った。欧州債券の買いにつれた面もあった。
NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。
24日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.647%⇒▲3.680%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%からだいぶ縮小してきている。NYダウは、ロス米商務長官がCNBCテレビのインタビューで、中国との貿易問題について『解決するまでかなり遠い』などと発言した。これを受けて、米中貿易協議の行方に不透明感が広がり、相場の重しとなった。ファイザーやメルク、コカ・コーラなどディフェンシブ銘柄から資金が流出した。 また、連邦政府機関閉鎖の解除に向けて与野党がそれぞれ起草した法案が上院で否決されるなど、政治的な不透明感から上値の重い展開となった。VIX指数は19.52から18.89へ低下した。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.647%⇒▲3.680%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日の▲3.869%から急速に縮小してきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.649%⇒▲1.649%となり、イールドスプレッドは変わらずだった。フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなどが買われた。
また、1月3日の▲2.179%から急速に縮小してきた。
米国株は、ドラギECB総裁が定例理事会後の記者会見で『ユーロ圏の成長見通しを巡るリスクは下向きに傾いた』との発言や米中貿易摩擦の先行き不透明感、米政府機関閉鎖の解決の不透明感など株価にとっては弱い材料が多かった。そのため、米国株の底堅さが意識された。引き続き三指数とも75日SMAがレジスタンスとして意識され、上値の重さも意識される。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.401%、S&P500:3.556%、ナスダック:2.049%も下落時の節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。