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ドルインデックスから相場をみる!是非一読を
- 2016/02/05
- アジアタイム
★まず、ドルインデックス(ドル指数)とは、総合的なドルの価値を示したものである。複数の主要通貨内でのドルの価値を、貿易規模などを加味して計算する。ドルインデックスには幾つかの種類があるが、リアルタイムで動くインターコンチネンタルインデックス(ICE)を基準に話されることが多い。
ICEはユーロ/ドルが大きく変動すると、ドルインデックスも大きく変動するという特徴がある。
このドルインデックスの週足では、2014年8月頃から上昇基調を強めていることが分かる。この時期は10月末には米国の量的緩和政策が終了することが決まっていたため、8月頃から徐々にドルインデックスが高まり、ドル買いの動きが強まった時期である。その後も米国は世界に先駆けて利上げのタイミングを計っていたこともあり、ドルインデックスは上昇基調を維持した。昨年12月にFRBは念願の利上げを開始し、2016年には4回の利上げを予定していたが、昨今の世界情勢やドル高、原油安などから利上げペースのスローダウン観測が高まってきた。テクニカル的には、この間ドルインデックスは転換線や基準線を下値支持ラインとして上昇し続けてきた。そして、ストキャスティクススロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%K:95.15、%D:94.15まで上昇し相当過熱感が強まっている。
そのため、ドルインデックスが下落しやすい状況にあると言わざるを得ない。ドルインデックスが下落するということは、ICEの構成されている6通貨のユーロ(57.6%)・日本円(13.6%)・英ポンド(11.9%)・カナダドル(9.1%)・スウェーデンクローネ(4.2%)・スイスフラン(3.6%)に対してドル安となりやすい。
よって、日銀が何をしようと、ドルインデックスが下落すると、通貨構成のなかに日本円が含まれていることから、ドル安・円高になりやすいのである。