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通貨の強弱感 米ドル/円と新興国通貨 (日足チャート)
- 2018/08/28
- アジアタイム
(今週は、米蔵の代役を山口が務めます。)
米ドル/円は前場の日経平均や上海総合指数が堅調だったことからリスクオンでやや円安に推移。111.10前後で推移していた米ドル/円は、111.30台まで小幅に上昇いたしました。
株式市場が後場に入ると日経平均が22,900円を割り込むなど本邦株式市場がやや軟調に推移していることから、米ドル/円も111.30を割り込んで推移しています。
ただ、米ドル/円の値動きとしては昨日の記事でもお伝えのとおり、あまり面白みの無い動きの小さな展開になっています。
【通貨の強弱】
※東京金融取引所のデータを元にフジトミが作成
上の図は、日本円を基準に先週末の終値に対する昨日の終値の騰落率を示したものになります。
昨日最も上昇率の高かった通貨は、メキシコペソで逆に下落率が高かった通貨はトルコリラとなり、米ドルはやや円高に振れたものの、他の通貨ペアに比べると、大きく動いたという状況ではありません。
【米ドル/円 日足チャート】
米ドル/円の日足チャートは昨日お伝えのとおり、長期的な横ばい相場の中で中期的なトレンドが上昇、短期的に下落となっており、ボラティリティは上述のとおり大きくないため、トレーディングとしてもあまり面白みがありません。
明日にかけては、合意に至った米国とメキシコの貿易協定や、これから始まるカナダとの貿易協定、また、プラート欧州中央銀行専務理事の講演などがありますが、米ドル/円よりもダイレクトに影響の出るユーロ/米ドルや米ドル/加ドルなどの方がトレーディングという観点では面白いのかもしれません。
【メキシコペソ/円 日足チャート】
上のチャートはメキシコペソ/円の日足チャートです。あまり動きのなかった為替市場の中で、米国との貿易協定の合意を材料に対円ではもっとも上場した通貨ペアとなります。
チャート的には、価格が一目の雲や基準線、転換線、また、200日移動平均線の上側に位置しており、これらをサポートに底堅いイメージです。
また、ストキャスティクスも上昇傾向となっていることからモメンタムも強気と考えられます。
【トルコリラ/円 日足チャート】
こちらのチャートは、トルコリラの日足です。チャート的には、それほど大きく動いていないように見受けられますが、上述のとおり各通貨を相対的に比較すると昨日もっとも弱い動きになっていたことがわかります。
チャート的には、メキシコペソとは間逆で200日移動平均線や一目の雲、基準線、転換線の下側に価格が位置しており、価格は8月13日の15.30から反発してはいるものの、チャート上の各指標はそれぞれが右肩下がりとなっているため、今後も弱い展開が予想されます。
【高金利通貨・新興国通貨でも二極化】
冒頭のグラフでもわかるように、高金利通貨でも買われやすい状況にある通貨と売られやすい状況にある通貨があります。
各国を取り巻くファンダメンタルや相場のトレンドなどから、強い通貨と弱い通貨の組み合わせを考えて取引するのがベターです。