米国株式市場は反落。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前週末比0.31％安の2572.83で取引を終え、NYダウは85.45ドル（0.36％）下落し23348.74ドルで取引を終了した。ナスダック総合指数は0.03％の下落。ブルームバーグは「下院共和党が法人税減税の段階的な導入を検討している」と報じた。一方で、ロイター通信は、ホワイトハウスは、米法人税率の段階的引き下げをトランプ大統領は検討していないとの認識を示した、と報じている。昨年の大統領選での「ロシア疑惑」の捜査が進んでおり、マナフォート元選対会長など元幹部が相次いで起訴された。米国株式市場は、法人減税への不透明感や政権混乱が重しとなった。金利低下で金融株が下落し、法人税減税絡みで内需関連や中小型株も売りが優勢だった。
　欧州でも、スペイン北東部カタルーニャ州の独立問題もあり、政治的な混乱が続いている。
　日銀は前日、前場下落率下落率は0.20％野中、指数連動型の上場投資信託（ＥＴＦ）を７０９億円買い入れたと発表した。ＥＴＦの買い入れは１０月に入り初めてで、設備・人材投資企業支援型を除くと９月２９日以来、２０営業日ぶりとなった。本日の日経平均は、米株安や円高基調を嫌気し売り優勢とスタートなりそうだ。しかしながら、好業績銘柄への買いや前場安となれば、日銀のＥＴＦ（上場投資信託）への期待が高まり下げ渋りをみせる場面も想定される。
　個別では任天堂に注目が集まる。前日、家庭用ゲーム機「Ｎｉｎｔｅｎｄｏ　Ｓｗｉｔｃｈ」の2018年３月期の販売目標を従来の1000万台から1400万台に上方修正した。好感する買いが指数をどれだけサポートするか注目される。

【買い材料】

・欧州株式市場　独DAX、最高値更新
・任天堂が業績予想を上方修正、スイッチ増産で販売計画引き上げ
・NY原油先物－3日続伸、一時8カ月ぶりの高値（54.15、+0.25）
・日銀がＥＴＦ709億円買い入れ、20営業日ぶり　10月に入り初
・アベノミクス再起動
・日銀、大規模緩和を維持
・日銀のETF買い入れによる需給下支え期待
・政策関連株堅調
・好業績やテーマ株など物色意欲強い

【売り材料】

・米国株式市場は反落、メルク下落や法人減税巡る報道受け
・NYダウ下落（23348.74、-85.45）
・ナスダック下落（6698.96、-2.30）
・ドル下落、利食い売りやロシア疑惑巡る起訴で＝ＮＹ為替市場
・トランプ元選対本部長を大陪審が起訴、ロシア疑惑で初訴追
・ロンドン株式市場＝反落、ポンド高が重し
・恐怖指数VIXは10.50、前営業日比上昇
・CME225先物は大阪取引所比で下落（21895、-125）
・米政権の財政政策に対する不透明感
・カタルーニャ自治権停止へ、欧州政情不安
・トルコの対米強硬姿勢
・北朝鮮地政学リスク

【その他注目点】

・日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)
・米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）1日目
・ドイツ（宗教改革記念祭）、休場

・米債券市場反発、次期議長は中立派パウエルFRB理事が有力か
・欧州債ドイツインフレ率低下で強含み
・NY金先物続伸、ドル売りや米株安で（1277.7、+5.9）

・米9月個人所得（前月比）+0.4％〔予想 +0.4％〕（前回発表値 +0.2％）
・米9月個人消費支出（前月比）+1.0％〔予想 +0.8％〕（前回発表値 +0.1％）
・米9月コアPCEデフレーター（前月比）+0.1％〔予想 +0.1％〕（前回発表値 +0.1％）
・米10月ダラス連銀製造業活動指数 +27.6（前回発表値 +21.3）

・米法人税率の段階的引き下げ、トランプ氏検討せず＝ホワイトハウス
・米特別検察官、トランプ陣営元選対幹部2人を起訴　元顧問も偽証で罪認める
・米ＦＲＢ次期議長、トランプ大統領が11月2日公表の見通し＝当局者～ロイター
・米ＦＲＢ議長にパウエル理事、トランプ氏が指名公算大＝関係筋～ロイター
・警視庁、米大使館周辺でテロ警戒

《スケジュール》

08:30　　9月完全失業率
08:30　　9月有効求人倍率
08:30　　9月家計調査
08:50　　9月鉱工業生産速報
09:00　　日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表
未定　 　経済・物価情勢の展望
14:00　　9月新設住宅着工戸数
14:00　　基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行)　
15:30　　黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
17:00　　当面の長期国債等の買い入れの運営について(日本銀行)　　
19:00　　外国為替平衡操作の実施状況（介入実績）

10:00　　10月中国製造業購買担当者景気指数
15:30　　7－9月期仏国内総生産（ＧＤＰ）速報値
16:45　　10月仏消費者物価指数（ＣＰＩ）速報値
16:45　　9月仏卸売物価指数（ＰＰＩ）
16:45　　9月仏消費支出
18:15　　ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
19:00　　9月ユーロ圏失業率
19:00　　7－9月期ユーロ圏ＧＤＰ速報値
19:00　　10月ユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値
21:00　　9月南アフリカ貿易収支
21:30　　8月カナダＧＤＰ
21:30　　9月カナダ鉱工業製品価格
21:30　　9月カナダ原料価格指数
21:30　　7－9月期米雇用コスト指数
22:00　　8月米ケース・シラー住宅価格指数
22:45　 10月米シカゴ購買部協会景気指数
23:00　　10月米消費者信頼感指数
1日04:30　　ポロズ･カナダ銀行（中央銀行、ＢＯＣ）総裁、議会証言

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